2022年09月29日12:15 カテゴリ映画アニメーション 『雨を告げる漂流団地』はJ・G・バラード的な映画だった Netflixや劇場で公開された『雨を告げる漂流団地』であるが、見て驚くのが、見る前にヴィジュアルなどからちょっと予想していた話とかなり違う話であることで、まず「災害映画」でも「パニック映画」でも、そして「漂流記映画」でもない。 かなり幻想的な映画だ。 そこがまずこの映画の難点になっている。まずリアリティライン(物語内部の現実度合い)がうまく設定できない。 作中でも「夢」ではないかと語られるよくわからない世界が、夢なのか現実なのか、映画の最終盤になるまでよくわからない。いや、夢ではなく、よくわからない世界だということはわかるのだが、たとえばその世界で怪我したりするのが現実的にどれくらいやばい話なのかがよくわからない。この世界で死んだら本当に死ぬのか? ハリウッド映画なら序盤