来る7月に日本図書館情報学会編『図書館情報学事典』(丸善)が刊行される。(タイトルをクリックすると丸善のHPからこの事典の詳細な目次入りのリーフレットを見ることができる。)この事典の編集責任者を務めたので、自分自身で書いた項目についての若干の解説をしてみることで、この事典のコンセプトと売りの部分を書いてみたい。 本書の特徴丸善は以前からさまざまな学術分野の事典を刊行してきた。ここ20年ほどそれは同じような体裁の『○○学事典』というタイトルで出ている。同時期に日本霊長類学会編『霊長類学の百科事典』、小松久男編者代表『中央ユーラシア文化事典』、日本平和学会編『平和学事典』が出るようだ。いずれも、見開き2ページ(一部は4ページないし1ページのものもある)でまとめられ、そうした項目が300前後で構成され、それに引用参照文献、事項索引、人名索引がつけられて、700ページから800ページ程度の中事典で