【横山健彦】政府の産業競争力会議で猪瀬直樹・東京都知事が日本の標準時を2時間早める提案をしたことに対し、標準時の子午線が通り「時のまち」を掲げる兵庫県明石市の泉房穂市長が22日、「国民生活に与える影響が大きく、サマータイム導入時のような十分な議論が必要だ」などと批判するコメントを出した。 日本の標準時は、英グリニッジ天文台を基準とする世界標準時から9時間早い、東経135度の子午線上の時刻と定められている。標準時を2時間早めると、標準時子午線は東京から2千キロ以上離れた太平洋上の東経165度になる。 明石市では、標準時子午線上に天文科学館を建設するなど、「時」をPRの目玉にしてきただけに、標準時子午線の移動に抵抗感があるようだ。 今後、同じく標準時子午線が通過する兵庫、和歌山、京都3府県の11市に呼びかけ、標準時を早めないよう政府に働きかけることを検討するという。