子どもが鼻水を垂らしている光景はよく見かけます。耳鼻科や小児科に行くと「鼻水を吸ってあげた方がいい」と言われることもあります。どんなときに「鼻吸い」は必要なのでしょう。 小児科外来で診療をしていると、保護者の方から「何歳から鼻をかめるものですか?」と聞かれることがあります。私も患者さんであるお子さんに「鼻、かめる?」と尋ねることがあります。私の経験上、5歳くらいになると多くの子が、自分でティッシュペーパーに鼻水を勢いよく出せるようです。早い子は2歳でもう、お兄ちゃんやお姉ちゃんの真似をしてなのか、上手に鼻をかめる子もいますし、遅い子は小学校に上がる頃にやっと、という感じのようです。 そもそも鼻水はなんで出るのでしょうか。鼻水はウイルスや細菌が体の中に入ろうとした時に、体外に追い出す働きがあります。水のようにサラサラした透明の「水様性鼻汁」と黄色や緑色でドロドロの「膿性鼻汁」に分類できます。