パックン:でも、東工大のいいところは、ちゃんと主張したほうがいい。でないと、相手には伝わりませんから。 池上:その点、パックン先生は東工大の講義のあいだじゅう、「えー、僕はハーバード出身だから」と繰り返していますよね(笑) パックン:え、なんで知ってるんですか? 池上:今日、こっそり潜り込んで後ろで授業聞いていたから。 パックン:そりゃそうですよ。(声色を変えて誇らしげに)「ハーバードですから」 池上:パックンが「ハーバード」を東工大生の前で連呼するのは、東工大生ならばハーバードのスゴさがわかる、と踏んでいるからですよね。 パックン:その通りです。「ハーバード」という肩書きにエトス(信頼感)がある場所で連呼するから、意味がある。ハーバード出身であることが、発言に信頼性や信憑性を持たせられる。つまりハーバード卒というのが、僕にとっては、見知らぬ人に話を聞いてもらうための資格の一つなんですね。