製造業のDX(デジタルトランスフォーメーション)というと、IoT(モノのインターネット)を駆使した工場のスマート化など、製造部門の変革にスポットが当たることが多い。企業もこの分野の改革に積極的に取り組んでいる。 翻って、設計部門はどうか。旧態依然としたアナログ作業が手付かずで放置されているケースも多い。全社的なDX推進のボトルネックになるというリスクもある。 新たなビジネスモデルやサービスをもたらす製造DXの実現には、エンジニアリングチェーン全体の変革が欠かせない。グローバルにプラント建設を手掛ける大手エンジニアリング企業の東洋エンジニアリングも、そんな問題意識を持って設計部門の業務改革を進めてきた。 あまりにも膨大だった紙図面でのアナログ作業 東洋エンジニアリングの設計部門には、負担が大きいアナログ業務が多数残されていた。同社 エンジニアリング・技術統括本部 DXエンジニアリング部 エン