先日、「基準値再考」をテーマに行われた勉強会で発表してきました。 原発事故以来、様々な見慣れない「基準値」が登場し、 混乱を極めました。 ○○以下なら安全です、が繰り返されるばかりで、 その基準値の導出の根拠についての説明はほとんど 無かったように思われます。 (この点についての一部の研究者のボランティア的な活動が 大変役に立ちました。本当に頭が下がります。) そんなわけで、リスク管理のための 現在ある様々な基準値の根拠について 再考するのにふさわしい時期と考えられました。 私の発表は「農薬を巡る基準値について」でした。 農薬のリスク管理を巡っては ざっと見渡して10種類の法律が関係し、 それに基づく8種類の基準値が存在しています。 図1 農薬管理を巡る諸法と諸基準 例えば、水道水においては、 水道水質基準のワンランク下の 水質管理目標設定項目というところで 総農薬方式が採用されています。