「保存料・合成着色料・甘味料不使用」と「pH調整剤、グリシン」が併記されたコンビニ弁当の表示(一部画像を処理しています) ◇pH調整剤入りでも「保存料不使用」 欧米では用途名必須 三つの法律で決められている食品表示のルールを一元化しようという議論を、消費者庁が進めている。おかしな表示をいくつか取り上げ、どんな表示が望ましいか、どう改善すればいいかを考える。 * コンビニエンスストアでおかず入り弁当を買うと、容器に「保存料・合成着色料・甘味料不使用」と書いてある。保存料が使われていないので「早めに食べないと腐ってしまう」と思う消費者も多いだろう。だが実は、保存目的の添加物は使われている。 表示欄の原材料名を見ると「pH調整剤」「グリシン」とある。日本食品添加物協会によると、pH調整剤は食品を弱酸性に保ち、腐敗を抑える目的で使われる添加物だ。クエン酸ナトリウムや酢酸ナトリウムなど、約30種類が