昨年春に発生した焼き肉チェーン店での集団食中毒事件を受け、厚生労働省は牛の生肉(ユッケ)提供の基準を厳格化したが、その余波で牛の「レバ刺し」の提供が7月1日に全面禁止される見通しとなっている。牛の生レバーから病原性大腸菌O(オー)157が検出され、殺菌する手法が確立されていないためだ。レバ刺しが全面禁止されることの是非について、東大食の安全研究センターの関崎勉センター長と、全国消費者団体連絡会の阿南久事務局長に聞いた。(溝上健良) ◇ ≪阿南久氏≫当面はやむを得ない措置 --レバ刺しが禁止されそうだ 「昨年、ユッケの食中毒事件があったが、生レバーのほうがO157による食中毒の可能性が高く禁止は当然のことだと思う」 --ただ牛の生レバーでは平成10年以降、死者は出ていない 「それはラッキーで、たまたま出なかっただけだと思う」 ◯O157は危険だ --レバ刺