プレスハムとは、日本の食肉加工品である。小片の畜肉を固めて作られる比較的安価な食肉加工品で、日本では1970年代以前の一時期、一般にハムといえばこれを指した。品質表示基準では「プレスハム類」として、「ハム類」とは区別される。 小片の豚などの肉塊を塩せきし、それをつなぎとともにあるいはつなぎを加えずに練り合わせ、ケーシングに充填し、熱を加えるなどして固めて作られる[1]。熱を加える前にくん煙する場合もある。過去にはハムやベーコンの製造で肉の整形の際に発生した屑肉を寄せ集めて製造され、寄せハムと呼ばれていた[2]。ハムと名は付いてはいるが、ハムとソーセージの中間的な製品である[3]。 プレスハムでは材料として屑肉などが利用でき、製品によっては豚以外の肉も使ったこと、比較的簡単な設備で大量生産できたこと、製造に要する期間が短いことなどにより、比較的安価に製造できたことから[4]、日本人が貧しかっ