ビタミンは足りており、サプリメントは不要 ―― とする驚くべき趣旨の消費者説明会が先月、食安委の姫田尚事務局長などの主導で行われた。年末の報告書に基づくもので、新しいデータはなく、米国での事件や中国の輸入品の有害データの報告を多く引用、国内のデータと折り混ぜ、殊更リスクを印象付ける(悪徳商法のような)手法で構成され、内容も過去のデータばかりの乏しいものだ。 報告書の脆弱性の裏返しか、説明会の質疑応答も終始高圧的で、科学的視点の欠如も目立った。会場からは機能性表示に取り組む自治体関係者の質問もあったが、取るに足らぬものと切り捨てた。 ちなみに、食安委の姫田尚なる人物についてwebの講師紹介文には、農水省を経て現職に。「EUや米国に後れを取らないように科学的な食品安全施策について話す」とし「フードファディズムや怪しげな健康食品と戦う力を」と欧米追随の挑戦的な文章が綴られている。食安委とはこうし