政府は29日午前の閣議で、平成21年版高齢社会白書を決定した。65歳以上の高齢者で暮らし向きに「ゆとりがある」と感じている人は8・5%なのに対し、「苦しい」は3倍以上の26・4%に上った。 60歳以上で近所と「親しく付き合っている」と答えた人は43・0%にとどまり、5年前より9ポイント減少。「あいさつをする程度」が51・2%と上回り、「近所同士の結びつきが弱まっている」と分析した。また65歳以上の男性の80・7%が介護を頼みたい相手として「配偶者」を挙げたが、女性は63・1%が「子ども」と回答した。 平成17年には約230万人だった東京都の65歳以上の高齢者が、30年後の47年には約390万人に達するとの推計を紹介し、都市部に住む高齢者の増加傾向も指摘した。