タグ

ブックマーク / eetimes.jp (18)

  • 第1部 効率向上とコスト低下進め2015年離陸へ | EE Times Japan

    太陽電池が注目を集めている。太陽電池自体は最初期の人工衛星に利用されてからすでに50年が経過した「古い」技術だ。Si(シリコン)などのpn接合を利用して発電するという技術の基礎も同じだ。 その太陽電池市場は、ここに来て急速に膨らんでいる。生産規模の伸びが著しい。全世界の年産規模は、2002年の500MW(50万kW)に対して、2004年は約1000MW、2006年は2000MWを大きく超過し、2007年は3733MWに達した。加速度的な勢いがある。 市場が膨らんだ主な理由は、政策的な力が働いていることだ。経済的な合理性によるものではない。従来の火力、水力、原子力発電に比べて太陽電池の発電コスト*1)は依然として約2倍である。東京電力と契約した場合、基料金などを除き、1kWh当たり22.86円で電力を購入できるが、太陽電池を使うと45~46円かかる。「現在の太陽電池市場は自発的に出現した自

  • 原子の挙動を超高速に視覚化、究極のメモリー実現へ道開く | EE Times Japan

    たった1つの原子に1ビットの情報を記録する・・・。そんな究極のメモリーの実現へ、道を開く成果だろう。IBMの研究開発拠点であるアルマデン研究所(Almaden Research Center)は、従来の約百万倍という驚異的な速度で原子の挙動を記録、視覚化する技術を開発した(図1)。 走査型トンネル顕微鏡(STM:Scanning Tunneling Microscope)を高速カメラのように使って、原子の挙動をナノ秒の時間分解能で測定する技術だ。単一原子が情報を保持できる時間(原子の電子スピンの緩和時間)を測定することが可能になった。 原子スケールのメモリーに加えて、量子コンピュータの実現にも貢献する基礎技術である。このほかにも、太陽電池で発生しているナノスケールの現象をより深く理解することも可能になる。同研究所の物理学者であるAndreas Heinrich氏は、「われわれが開発したST

  • 太陽電池の未来、変換効率はどこまで高まるか | EE Times Japan

    太陽電池の研究開発目標は、大きく2つある。太陽光を電力に変換する効率を高めることと、部材(BOM)コスト/製造コストを引き下げることだ。日、米国、欧州のいずれも将来の再生可能エネルギーの比率を総発電能力の1割以上に高めようとしており、効率改善とコストダウンは今後も重要な開発目標であり続けるだろう。太陽電池が生み出した電力の発電コストが、一般の送電網から供給される電力のコストと同等かより安価に供給できる状態「グリッドパリティ」を達成できなければ大規模な普及が望めないからだ。 2つの目標の重み付けは開発時期や、太陽電池の方式によって変わるが、一般には変換効率が高くなるよう新しい材料や構造を開発し、次に材料コストや製造コストを抑えて量産する。これを繰り返すことで、商用電源よりも安価な電力を太陽光発電で供給するわけだ。 表1 太陽光発電に関するロードマップ「PV2030+」 さまざまな方式の太

  • 目指せ波力発電の商用化、効率改善策を米MITがシミュレーションで提案 ― EE Times Japan

    米Massachusetts Institute of Technology(MIT)によれば、海洋波を利用することで、世界中のさまざまな地域において海岸線1km当たり200MW(メガワット)もの発電が可能になるという。 MITは、商業的な実用化を目標に据えて、これまでに提案されている波力発電機の性能を最適化すべく、詳細なシミュレーションを実施するプロジェクトを主導している。 MITのChiang Mei教授は、「海洋波を利用した発電については、これまでにさまざまな技術が提案されている。ただし現時点では、いずれも十分な効率を達成できておらず、商業的な投資を生み出すには至っていない。われわれは、こうした波力発電システムの詳細なモデルを作成し、商業的な実用化のために必要な改善点を明らかにしようとしている」と述べる。 MITが詳細なモデルを最初に作成した装置は、海岸に設置された発電シ

  • 進む自動車の電子制御化、ハイブリッド化で電力網に変化も(1/3) ― EE Times Japan

    ハイブリッド・カーや電気自動車など、自動車の概念を変えるような駆動技術が次々と現れている。これらの自動車では、既存の自動車に比べて、車内の電力供給システムを完全に変更する必要がある。2008年11月にドイツ技術者協会(VDI)が開催したカンファレンスでも明らかになったように、技術者たちは今、それに向けた解決策を探している。 現在、カー・エレクトロニクスの最優先課題は、燃費向上と有害な排出ガス減少である。カンファレンスでは、自動車メーカーやいわゆるティア1の部品メーカーのエレクトロニクス技術者によって、いかに自動車の燃料消費量を減らせるか、ハイブリッド・カーや燃料電池を使った電気自動車といった自動車技術がカー・エレクトロニクスに与える影響についての議論がなされた(図1)。プログラム委員会の座長であるWolfgang Runge氏は、「重大な挑戦に直面している」と述べた。 同氏は基調講

  • 2008年は「グリーン」関連の売り上げが急伸、GE社が発表 ― EE Times Japan

    2008年は「グリーン」関連の売り上げが急伸、GE社が発表(2008/10/27) 米General Electric(GE)社は、エネルギ効率が高い環境配慮型の(いわゆる「グリーン」な)製品やサービスによる2008年の売上高が、前年比21%増となる170億米ドルに達する見込みだと発表した。同社が「ecomagination(エコマジネーション)」と呼んで展開する、環境問題に対する取り組みの中で開発した製品やサービスである。同社がクリーン・テクノロジ関連の研究開発に投じる資金は、2008年に14億米ドルを超えるという。 GE社が今回発表した前年比21%増という数字は、エコマジネーション関連製品と位置付けるポートフォリオ全体の売上高の成長率である。同ポートフォリオを構成する製品やサービスは、米GE Aviation社が手掛ける航空機向け最先端エンジンの「GE90-115B」や「GEnx」

  • 温室効果ガスの三フッ化窒素、従来推定量の4倍以上が大気中に ― EE Times Japan

    温室効果ガスの三フッ化窒素、従来推定量の4倍以上が大気中に(2008/10/28) 米University of California, San Diegoのスクリップス海洋研究所(Scripps Institution of Oceanography)は、温室効果ガスの1つである三フッ化窒素(NF3)について、これまでの推定量を少なくとも4倍上回る量が大気中に存在しているとする調査結果を発表した。NF3は、液晶パネルや薄膜系太陽電池、半導体チップなどの製造過程で使用されている。 同研究所で地球科学部の教授を務めるRay Weiss氏が率いる研究チームは今回、新しい分析技術を採用して、大気中のNF3量の測定に初めて成功した。NF3は、同量の二酸化炭素(CO2)に比べて、地球温暖化に与える影響が数千倍も大きいといわれている。 大気中に存在するNF3の量は、従来の技術では測定できなかっ

  • 「ブラック・シリコン」実用化へ、ハーバード大学のスピンアウト企業が乗り出す ― EE Times Japan

    「ブラック・シリコン」実用化へ、ハーバード大学のスピンアウト企業が乗り出す(2008/10/15) 米国の新興企業であるSiOnyx社は、米Harvard University(ハーバード大学)が保有する浅接合フォトニクス技術に関する特許の使用権を同大学から取得した。同大学は特許使用権と引き換えに、SiOnyx社の株式を受け取るほか、この技術に関して今後発生するロイヤルティを得ることになる。 この特許は、半導体のフォトニック特性を変化させるとされるレーザー・インプラント技術に関するものだという。同大学で物理学/応用物理学の教授を務めるEric Mazur氏が発見した技術であり、この技術を適用した半導体材料は「ブラック・シリコン(Si)」として知られている。同氏は、2006年に設立されたSiOnyx社の共同創設者でもある。 SiOnyx社と同大学技術開発局(OTD:Office of

  • 全波長領域の太陽光を吸収できる太陽電池材料、無機と有機のハイブリッドで米大学らが開発 ― EE Times Japan

    全波長領域の太陽光を吸収できる太陽電池材料、無機と有機のハイブリッドで米大学らが開発(2008/10/24) 一般に太陽電池には波長選択性があり、波長領域によって光の吸収特性が異なる。このため、特定の波長領域に合わせて材料を選択する必要があった。そこで米Ohio State Universityらの研究チームは、「無機/有機ハイブリッド」による波長選択性が低い新型材料を開発した。あらゆる波長領域の太陽光を吸収可能な太陽電池を実現できる可能性がある。 この新型ポリマー材料は、太陽電池における電荷分離の効率を大幅に高められるという。光が当たることで遊離した(電荷分離した)電子が材料内部に自由電子として残留する時間が、現行の太陽電池に比べて飛躍的に長くなるためだ。 同大学のMalcolm Chisholm教授によると、無機/有機ハイブリッドの新型ポリマー材料を使えば、「原理的には太陽光を

  • 「2010年までに全ノートPCをLEDバックライト化」、デル社が宣言 ― EE Times Japan

  • 「eポルシェ」が2009年に登場か、独誌が報じる ― EE Times Japan

    「eポルシェ」が2009年に登場か、独誌が報じる(2008/10/14) スポーツ・カーを手掛ける自動車メーカーにとって、電気モーターを使う「電気駆動方式」は、ある点において魅力的である。すなわち、低速においてもすばらしいトルクを得られるのだ。こうした特性に注目したからだろうか、最高級スポーツ・カーのメーカーであるドイツPorsche(ポルシェ)社は、電気駆動車の投入を計画しているようだ。 ドイツの週刊誌「Wirtschaftswoche」によれば、Porsche社は有名モデル「911」の電気駆動車を2009年に投入する予定だという。同誌は、「eポルシェ」と呼ぶべきこの電気駆動車に向けたエンジンを、小型の高級スポーツ・カーを手掛けるドイツRUF Automobile社が提供すると報じている。同誌によれば、eポルシェは650Nmのトルクを発揮する204kW出力の3相ブラシレス・モーターを

  • シリコン供給不足は緩和へ、太陽電池市場で結晶系と薄膜系の力関係が変わる ― EE Times Japan

    シリコン供給不足は緩和へ、太陽電池市場で結晶系と薄膜系の力関係が変わる(2008/10/10) これまで長い期間にわたってシリコン(Si)の供給不足が続いており、太陽電池パネル・メーカーにとっては行く末を左右する深刻な問題だった。ただしここにきて世界の主要なシリコン・ベンダーが相次いで増産を打ち出したことで、供給不足は緩和され始めている。IEEEの主催で最近開催された太陽エネルギに関するイベントで、コンサルティング会社である米Navigant Consulting社でプリンシパル・アナリストを務めるPaula Mints氏は、「シリコンの供給が拡大することで、新興勢力である薄膜系太陽電池パネル・メーカーは淘汰(とうた)の時期に突入する」と指摘した。 同氏によれば、「シリコンの供給量は、2010年から飛躍的に増える見通しである。この結果、結晶系太陽電池メーカーも薄膜系太陽電池メーカーも、

  • 「気候変動がクリーン・テクノロジへの投資をけん引」、英社が調査報告 ― EE Times Japan

    「気候変動がクリーン・テクノロジへの投資をけん引」、英社が調査報告(2008/10/06) 法人向け税務/財務コンサルティングなどを手掛ける英Ernst & Young(アーンスト アンド ヤング)社によると、企業の行動指針は気候変動の影響を受けることから、太陽エネルギやバイオ燃料といった「クリーン・テクノロジ」への投資が記録的な規模に拡大しているという。 Ernst & Young社が発行した調査レポート「Venture Insights」によると、世界のベンチャー・キャピタル投資全体にクリーン・テクノロジが占める割合は、2003年は1.6%だったが、2008年には11%まで成長しており、資投資の傾向を反映する結果となった。投資額は、2008年前半の6カ月間だけですでに22億米ドルに達し、記録的な投資額とされた2007年通年の30億米ドルを超える勢いだ。 Ernst & You

  • 太陽電池の夜明け 【第3回】薄膜で太陽光発電所を作る(1/3) ― EE Times Japan

    薄膜で太陽光発電所を作る シャープは、薄膜系を製造する太陽電池工場の母型を作り、工場自体を世界各国に輸出する計画だ。「海外に移転するためのモデル工場であり、堺をマザー工場として他国に移転する」とした。具体的には堺市の海浜(堺浜地区)にある127万m2の土地を利用し、関西電力と協力して液晶パネル製造工場と年産480MWの太陽電池工場を併設する。液晶パネル工場と併設する理由は、SiH4(シラン・ガス)設備、純水、電力などインフラを共通化し、太陽電池の製造コストを引き下げるためだ。 太陽電池モジュールの大きさは1400mm×1000mmである。現在は、アモルファスSi層上に微結晶Si層を形成した2層構造を採るが、堺工場ではさらにその上にアモルファスSi層をもう1層増やす。3層(n層、i層、p層)にすることで効率10%を達成するとした。 10%という効率は多結晶Siの16%と比べると低い。

  • 太陽電池の夜明け 【第2回】変換効率向上が鍵(1/2) ― EE Times Japan

    FIT制度をうまく利用し、太陽電池の普及を進めるには大きく分けて2つの手法がある。まずは大面積/低コストの太陽光発電機器を量産することだ。 もう1つは太陽電池の変換効率、すなわち単位面積当たりの発電量を増やす努力を重ねることである。FIT制度においても、農耕地など有効利用できる土地のタリフは小さく、住宅の屋根などほかの利用形態が見つからない土地のタリフは大きく設定されている。個人住宅の所有者にとって、屋根の面積は貴重な資産だ。太陽電池は屋根の面積を電力(金銭)に変える装置と考えられる。 変換効率が高ければ高いほど、より小さい面積で大きな電力が得られる。このように考えると、「他社製品に比べて変換効率が1/2でも、その製造コストが1/2なら十分競争できる」という考えは通用しにくいことが分かる。「変換効率が太陽電池の命だ。その点は、日の一般住宅向けにしても、FIT向けにしても同じだ」(

  • 太陽電池の夜明け 【第1回】FIT制度が普及の推進力に(1/4) ― EE Times Japan

  • MITが数μm径の微小電池を遺伝子組み換えウイルスで作製 ― EE Times Japan

    マイクロバッテリの構成要素を作り込んだデバイスである。ただしこの画像では、マイクロバッテリ自体は見えない(クリックで拡大します)。出典:Belcher Laboratory, MIT アレイ状に並んだマクロバッテリの電極である。各電極の大きさは直径が4μm程度と小さい(クリックで拡大します)。出典:Belcher Laboratory, MIT 米Massachusetts Institute of Technology(MIT)の研究チームは、マイクロコンタクト・プリンティング(μCP)技術とウイルスを利用した自己組織化(セルフアセンブリ)技術を組み合わせることで、大きさが数μmオーダーの微小バッテリを製造することに成功したと発表した。 このマイクロバッテリは、さまざまな物体の表面にマイクロコンタクト・プリンティング技術を使ってスタンプ(印刷)できる。寸法はヒト細胞(5μm)の半分程

  • 太陽電池のウエハー処理に新技術、シリコン・ジェネシス社が開発(2008/09/02) eetimes.jp ~ EE Times Japan 世界最大のエレクトロニクス情報誌の日本版

  • 1