3月に放送が終了したTBSドラマ『特上カバチ!!』で、行政書士が示談交渉を行なっていたのは弁護士法違反だとして、大阪弁護士会がTBSに抗議文を提出。併せてDVD販売や再放送の自粛までを求める徹底ぶりだ。問題となるポイントはどこなのか。匿名を条件に、都内で老舗行政書士事務所を経営するベテラン書士に話を聞いた。 ──今回は何が問題だったのですか。 簡単にいうと、弁護士法の72条で、「非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止」というのがありまして、弁護士でない人は訴訟事件や異議申し立てなど一切の法律事件に関して、報酬を得る目的で代理・仲裁・斡旋をしてはいけないことになっているんです。 ──そういうことはすべて弁護士しか手を出してはいけないと。 そう。いわゆる「非弁行為」の禁止をうたったもので、弁護士法の中でも一番ポピュラーな存在といっていい。ようするに、弁護士以外の人間は代理で示談交渉してはいけない。