東南アジア諸国連合(ASEAN)国防相会議は19日午後、インドネシアの首都ジャカルタで閉幕、一部加盟国が中国と領有権を争う南シナ海問題について、同海域での「航行の自由」や「上空の飛行の自由」の重要性の再確認などを盛り込んだ共同宣言を採択した。 2006年に始まったASEAN国防相会議の共同宣言のなかで、南シナ海問題が言及されるのは初めて。「2国間での解決」を主張する中国側の圧力が強まる中、15年のASEAN政治・安保共同体創設を控え、ASEAN各国の一致団結を示した形だ。 共同宣言では、ASEANと中国が南シナ海問題の平和的解決を目指して02年に署名した「行動宣言」についても、実効性がないため、法的拘束力のある「行動規範」への格上げを求めて協力することを再確認した。(共同)