東南アジア諸国連合(ASEAN)は20日、一部加盟国と中国が領有権を争い緊張が高まっている南シナ海問題をめぐり、インドネシア・バリ島ヌサドゥアで中国と次官級の高級事務レベル協議を開催。2002年に双方が署名した「南シナ海行動宣言」の履行に向け、今後の協力の在り方を定めるガイドライン(指針)で合意した。 ASEAN側は、この合意をステップに双方が歩み寄りの機運を高め、法的拘束力のある行動規範策定のための協議を早急に中国側と始めたい意向だ。しかし中国は行動規範には消極的な姿勢で、協議入りできるかどうかが今後の焦点となる。 ASEANのスリン事務局長によると、南シナ海問題をテーマとした双方の高級事務レベル協議は06年以来、約5年ぶり。 ASEAN外交筋によると、ASEAN側は19日夜の会合で、「2国間協議」での解決を訴え続ける中国が嫌う一部条項を、指針案から削除し注釈に入れるなど譲歩することで合