読者が毎月のように誌面に登場したりする「読者参加型」の雑誌では、一読者が高い支持を得て“カリスマ読者”になるということは、よくあることです。「ESSE」も同様で、いまやカリスマ主婦として大人気の若松美穂さんは、その代表格。埼玉県在住の36歳の専業主婦で、夫と2人の娘さんとの4人暮らし。プロフィルだけ読めば、それこそどこにでもいる“普通の主婦”です。しかし、お金をかけずに素敵(すてき)に暮らすライフスタイルが読者の圧倒的な支持を得て、ESSEはもちろん、ほかの雑誌にもたびたび登場し、単行本も4冊出していずれもヒットするほどの人気者になっているのです。 その若松さんの最新刊『私と家族のしあわせ時間』(扶桑社)は、初の書き下ろしエッセー。タイトルのとおり、若松さんと家族の、さりげない日常風景が描かれています。私ももちろん読みましたが、ページを読み進めるうちに、「大切なのは、何気ない日々を丁寧に過