堀義人のダボス会議2024(6)総括 3つの戦争・AI・グローバル経済の議論から展望する未来 堀 義人グロービス経営大学院 学長/グロービス・キャピタル・パートナーズ 代表パートナー/一般社団法人G1・一般財団法人KIBOW 代表理事/茨城ロボッツ・LuckyFM・BARKS オーナー/LuckyFes 総合プロデューサー

3月11日に東日本を大地震、大津波、原発事故の複合災害が襲った。原発事故は現在進行中であり、一日も早い収束を世界の人々が固唾をのんで見守っている。 原子力は太陽光や風力、バイオマスなどの次世代エネルギーが大規模普及するまでの「つなぎ」である。おそらく今世紀の半ばごろまでは原子力が必要だろう。だからこそ、遠からず事故のすべてが明らかにされなければならない。インターネット時代、あらゆることはあらわになる、と人々は知っているのである。 しかし危機に怖気(おじけ)付いて思考停止している暇はない。ピンチから新しい時代を生み出すことを考えなければならない。私の提案は、震災地域に「プラチナ社会」を実現しようというものである。 20世紀において、先進国の多くは衣食住という人間の基本的欲求に関して量的充足を得た。例えば日本では、家の戸数が世帯数を上回り、衣や食も、ぜいたくさえ言わなければ不足はない。これは先
東京海上日動システムズが始めた「全社論議」。従業員全員が会社の将来を考える仕組みだ。1つの解では心もとない不透明な時代に「直接民主制」で挑む。 すべての従業員の声を経営に取り込む――。そんな壮大な実験を始めた企業がある。それは、東京海上日動システムズ。2011年版「働きがいのある会社」ランキングで18位に入った企業だ(詳細は43ページ)。 東京海上日動システムズが2010年12月から始めたのは「全社論議」。文字通り、従業員全員で会社の将来を考えよう、という取り組みだ。 自分自身が感じる自分やチーム、会社の強みは何か。会社の理念を実現するためにその強みをどう生かせばいいか。5年後の会社はどうあるべきか。以上の3つのテーマを話し合う。 12月20日以降、9回の全社論議を開いた。今年1月25日の第9回は115人の従業員が参加。これまで全社員の半数に当たる672人が議論に加わった。 知恵は会議室で
イオングループのHPをもう少し見ていくと、次のような情報を見つけました。こちらが、ビジョンに近いものでしょうか。 ただ、これは将来に向けたありたい姿というよりは、社長の挨拶を含め、単に現在の経営方針を示しているだけのように見受けられます。どうも、いまいちしっくりこないですね。 ちょっと意地悪ですが、イオングループの子会社でどこかビジョンをくっきり示しているところが無いかと思い、探してみると有りました。東北の地場スーパーである「サンデー」です。 どうです、HPの作りははっきり言って旧時代的ですが、この内容はとても良いですね。くっきりと、「ありたい姿」が浮かんできます。内容的には、私たちが目指すマイビジョンに近いものかもしれません。 こんなことをやっていると終わらなくなるので、最後にもうひとつだけ、「ふくおかファイナンシャルグループ」を見てみましょう。 まず、経営理念。 次が、経営の基本方針と
先日YouTubeでニュースをチェックしていたら、(個人的に)懐かしい人が登場していました。 パディ・アシュダウン(Paddy Ashdown)氏。1988年から1999年まで、イギリスの第三党、Liberal Democrats(自由民主党...と訳したくない...)の党首を務める。2001年に政界の第一線を引退したのち、一代貴族として貴族院に籍を置きつつ、国連/EU代表としてボスニア紛争の後始末(2002年~2006年)をしていた。2007年には潘基文国連事務総長から国連アフガニスタン支援ミッションの代表就任を打診されたが、現職アフガニスタン大統領のカルザイ氏などの反対にあって、これを見送った。 アシュダウン氏がひさしぶりにメディア登場していたのは、このアフガン情勢の緊迫化のためでした。総選挙一色で、あまり日本では報道されていないのかもしれませんが、アフガニスタンでは8月20日の大統領
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