■音響機材も和洋折衷の進化 世界の音楽産業の中心、ロサンゼルスで確固たる地位を築いたスタン・カタヤマさんの成功は、日本のロック系音楽機器の性能にも支えられている。 たとえば、ハリウッドの老舗ライブハウス『ハウス・オブ・ブルース・サンセットストリップ』。つい最近、カタヤマさんがライブの音響の仕事をしたときにも、ステージで使われた楽器の半分は日本製だった。 ◆ロック半世紀 アフリカ音楽にルーツを持ち、米国で開花したブルース、ロック。日本のハードとソフトの相乗効果がいま、そのステージを支えているのだ。 「80年代からライブで日本の機材を見かけるようになり、いまでは日本製があるのが当たり前。アメリカで働く日本人としてうれしいことですね」 カタヤマさんは大阪大学工学部を卒業し、1977年に日本楽器製造(現ヤマハ)に入社した。 81年に「楽器の部品作りより演奏がしたい」と退社を決意したが、「ロスで働い