腫瘍内科医とは、がん患者のあらゆる問題に対応する「がん」の総合内科医です。抗がん剤や緩和療法、適切な治療のナビゲーターの役割もします。 前回の記事の追記です。 週刊誌やテレビでのがん情報の特徴はというと 1. がん治療の最前線について 2. がんを克服した人たちの紹介 この二点につきますと書きましたが これらは、がんという病気からの現実逃避の状況を浮き彫りにしたメディアの姿勢であることを書きました。 もう一つ、 「抗がん剤は効かないので不要、手術も不要」とがん治療そのものを放棄したような、発言もメディアをにぎわせています。このような医学的・科学的にも全く根拠のない情報がもてはやされるのもまた、メディアの現実逃避の姿勢の一つであるように思います。 がんは恐ろしい病気だから何としても、克服したいが、克服できないのなら、治療放棄しようという現実に目を向けたくないという姿勢があるので、こうした情報