【カイロ和田浩明】エジプトを暫定統治する軍最高評議会のタンタウィ議長は24日、カマル・ガンズーリ元首相(78)に新首相就任を求め、「救国内閣」の組閣を要請した。ガンズーリ氏は原則的に承諾した。国営メディアが報じた。しかし、同議長の即時退陣を求めて抗議活動を続ける若者団体などは25日、「100万人デモ」を実施し圧力を強める構えだ。 シャラフ前内閣は多数の死傷者を出した治安部隊による反軍政デモ弾圧の責任を取って21日に総辞職したが、首都カイロでのデモは開始から1週間が経過し、終結の見通しは見えていない。ガンズーリ氏は早期に組閣を完了してタハリール広場に残留するデモ隊などと話し合い事態収拾を図るのが当面の最大の課題となる。28日には人民議会(国会)も予定されており、治安改善は急務だ。 ガンズーリ氏は96~99年に首相を務め、財政・金融政策での実績を持つ。軍政は、治安の混乱で低迷するエジプト経済の