去る7月21日、第23回参院選が行われた。結果は大方の予想通り自民・公明の与党圧勝となった。これに対し民主党は獲得議席わずか17と歴史的な惨敗。その他の野党も、共産党を除いて精彩を欠いた。最大のポイントは、これで参院でも与党が多数を占めることとなり、衆参の「ねじれ」が解消することだ。それによる新しい政局の動きが注目される。しかしそうした議論の前に、改めて「参議院」というものが抱える基本的な問題を考えておく必要があるのではないか。筆者も2004年の参院選を戦い、2年間だけではあるが参院議員を務めたことがある。こうした経験も踏まえ、この際参院のそもそも論を考えたい。 参院の存在意義とは まず、今回の選挙結果の概要を整理しておこう。改選議席121(選挙区73、比例区48)のうち、自民は65、公明は11を確保し、結果的に非改選を合わせて、全242議席中与党が135議席(自民115、公明20)を占め
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