2015年12月にCOP21で採択された「パリ協定」は先進国経済に悪影響を与えるものとなってしまった(写真提供:UN Photo via Best Image/アフロ) 昨年12月にドバイで開かれたCOP28(第28回国連気候変動枠組み条約締約国会議)では南北の分断があらわになった。もはや、先進国にとって地球温暖化対策の枠組みである「パリ協定」は害毒でしかない。日本の経済を壊滅させ、中国を利する、科学ではなくカルトに基づいた鬼子になってしまった。この害毒は京都議定書に千倍する。2025年には、米国と共に日本も協定から離脱するべきではないか。 (杉山 大志:キヤノングローバル戦略研究所研究主幹) COP28の本質は南北の分断 COP28では諸国が「化石燃料からの脱却」に合意したという報道があったが、これは意図的に広められた偽情報である。 実際に合意されたのは「COP28が各国に化石燃料から移