2020年の株主総会シーズンも、いよいよクライマックスを迎えようとしている(今年は6月26日がもっとも開催が多い)。 株主総会は企業価値を決める最重要議決機関であることは間違いない。だが、いまだに大きな誤解が多数残っている。世界でも同じことなのだが、とりわけ日本においては、コーポレートガバナンス(企業統治)の重要性に、いまさら、21世紀もかなり過ぎてから注目が集まるという「コーポレートガバナンス議論後進国」なので、誤解が多く、かつ致命的で深い。 なぜなら、ガバナンスの本質を知らずに「コーポレートガバナンスは重要だ」と、海外投資家に吹き込まれているだけではない。それに便乗する国内投資家や、本当のガバナンスを知らない有識者、メディア、さらには政府関係者までに圧力をかけられ、「株主は偉い、その最高決定機関である株主総会はこの世で一番偉い」という強烈な誤解を植えつけられてしまったのである。 具体的
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