鉢呂吉雄前経済産業相が「放射能をうつしてやる」などと発言して辞任した問題を機に、輿石東民主党幹事長らが、党や政府内で情報統制を始めようとしている。自由な言論を封殺しかねない危険な動きである。 輿石幹事長は定例会見で、「鉢呂氏辞任の経過も含め、大変残念だ。報道のあり方について皆さんも考えてもらいたい」と述べた。 鉢呂氏の発言を報じたマスコミにも問題があると言わんばかりである。輿石氏は報道機関の幹部からも事情聴取を始めた。政治的圧力を加えたに等しい行為だ。 輿石氏はさらに、党の代議士会や両院議員総会で、「マスコミ対応も含めて情報管理を徹底していきたい」と重ねて強調した。藤村修官房長官も閣僚懇談会で、「テレビ出演などでの発言は政府方針を踏まえ、慎重に行うように」と閣僚にくぎを刺した。 身内の失言を十分に反省せず、閣僚や国会議員の言論を縛るようなやり方は本末転倒である。 鉢呂氏の発言は議員宿舎玄関