東日本大震災の影響で、産業界になお大きな不安を与えているのが電力供給問題だ。国内の原子力発電所の再稼働の是非を聞いたところ、「再稼働すべきだ」とした回答は29%で、「すべきではない」(4%)を大幅に上回った。 ただ再稼働をめぐっては、「安全性の確認」を条件にあげる企業は多く、ストレステストなどの検証を重視する考えが示されていた。将来的には、再生可能エネルギーへの転換や、原発依存の電力源配分の見直しのほか、エネルギーのあり方についての国民的議論を求める意見もあった。 「再稼働すべきでない」とする理由では、「震災への対応を踏まえると、前提としていた原発の安全性、コスト的優位性に疑問が残る」との意見があった。 全国に54基ある原発は、今春にはすべてが停止する見通しだ。