株式会社 日経BP 〒105-8308 東京都港区虎ノ門4丁目3番12号 →GoogleMapでみる <最寄り駅> 東京メトロ日比谷線「神谷町駅」4b出口より徒歩5分 東京メトロ南北線 「六本木一丁目駅」泉ガーデン出口より徒歩7分
貿易収支は「輸出」から「輸入」を引いた額で、それが赤字というのは「輸出額を輸入額が超えている」状態を指す。昨年8月、わが国は26年ぶりの貿易赤字(統計的に赤字になる1月を除く)となった。このときは原油や原材料、穀物などの高騰によって過去最高の輸入高を記録する状況となり、このことが赤字転落の大きな要因になった。 ところが、昨年末からは輸出が大幅に減少し、これが赤字の原因となっている。財務省が2月25日に発表した速報値では2009年1月の貿易収支は、輸出が3兆4830億円、輸入が4兆4350億円で、差し引き9526億円と過去最高の赤字となった。1月は例年正月休みで輸出額が減り赤字となる傾向があるが、それを考慮しても巨額な赤字で、しかも貿易統計上4カ月連続の赤字である。 個人的には、こうした貿易赤字は常態化する可能性が高いと思っている。1980年代、アメリカはレーガン大統領政権の下で莫大な貿易赤
米国の軍隊は国をまとめるために機能している サブプライムローン問題に端を発した今回の金融危機における対応で、EUと米国を比べると、EUのほうは歴史と伝統があるためか、まだ対応に落ち着きがある。EU諸国には、困ったときに振り返ってみるべき先例があり、それを国民が共有している。だから、外国から見ても安心できる。 EU諸国はそれぞれの歴史と伝統を共有している。ところが、米国のそれは約230年分しかない。しかも新しい移民がどんどん入ってきて、米国の歴史や伝統は自分たちに関係ないと思っている人もいる。「それは白人の歴史だろう」と彼らは思っている。 そういう国民を無理矢理にまとめるためには、戦争が一番効果的である。米国旗を掲げた軍隊に入隊すると、移民は「米国人になれた」と思う。「これで米国で胸を張って暮らせる」と思う。 米国では家族の誰かが1人軍隊に入隊すると、家族全員の健康保険がもらえる。健
第170回 買いたくてウズウズしている米国民 ―― 株は底か? 経営コンサルタント 大前 研一氏 2009年4月1日 米国FRBが発表した四半期ベースの資金循環統計によると、2008年12月末の米国民の家計資産は51兆4000億ドル(約5027兆円)であった。2008年9月末からの3カ月で約5兆1000億ドル減少したことになり(約9%の減少)、これは統計を取り始めた1950年以降で最大の減少幅である。また、この減少幅は日本のGDPに等しい。 下の図を見ていただこう。2005年第1四半期からの米国の家計資産の推移をグラフにしたものである。 これを見ると、確かにこのたび(2008年第4四半期)の落ち込みは大きい。とはいえ、見方を変えて左に目を移せば4年ほど前の水準に戻っただけであるともいえる。つまりはここ数年のバブルが是正されたにすぎない、というわけだ。米国経済が大きく傷ついたといっても、
今回は米国の金融関連のニュースを取り上げ、金融機関の健全なあり方を示したいと思う。 去る3月2日、米国AIGが2008年10-12月期決算を発表した。それによると、純損失が616億5900万ドル(約6兆円)。2008年通期では992億8900万ドル(約9兆6000億円)の純損失となったことが分かった。これを受けて米国政府は、AIGに300億ドル(約2兆9000億円)の追加資本注入を発表した。この追加資本注入で米国の公的支援の総額は実に1800億ドルに達する。 米国政府はAIGについて “ Too Big to Fail ” の構えでいる。大きすぎてつぶせない、というわけだ。AIGがつぶれたら世界中の金融機関がつぶれてしまう、だから救済しなければならない、となる。その理屈には「一定の」理解はしよう。しかし、赤字が出るたびに補てんしていたのでは際限がないのは当然のことだ。米国政府の金庫とて
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