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2009年9月21日のブックマーク (10件)

  • 第8講:一神教における愛と平和と皆殺し

    多くのキリスト教の牧師や神父はパウロの「ローマ人への手紙」や創世記の有名な部分を熱心に解説する。しかし,彼らがあまり積極的に言及したがらないテキストがある。それは旧約聖書の「ヨシュア記」である。ヨシュア記は,創世記,出エジプト記,レビ記,民数記,申命記から成る「モーセ五書」に次ぐくらい重要なテキストとされる。 ヨシュア記とはイスラエル民族によるカナンの地の征服物語である。モーセの後継者ヨシュアが,イスラエル民族を指導して,ヨルダン川を渡りエリコの戦いを遂行,先住民を皆殺しにして約束の地カナンを征服し,シケムで神と再契約するまでの記述である。マックス・ヴェーバーは,「モーセ五書と士師記とを連結させるためにBC400年頃までにヨシュア記は編集された」として,ヨシュア記を含めて「モーセ六書」にすべしとの考えを示している。 さて,ヨシュア記は日人には理解しがたい部分が多い。もし,キリスト教の入信

    第8講:一神教における愛と平和と皆殺し
  • 第11講:キリスト教国家アメリカ中枢の黙示録的思考

    アメリカを眺めるとき,日人には宗教の目線が乏しいので宗教以外の政治,経済,技術の分析に頼る傾向がある。しかし,ブッシュ氏からオバマ氏に政権が移行した現在,アメリカの行動を見立てる際に比較宗教的視点は重要さを増すばかりだ。アメリカの動向に関心を抱く向きにとっては,「宗教」が隠れたキーワードである。 多元・多層・多神的な日の宗教的心象からは,一神教世界で起こっている社会的現象がなかなか理解できない。もちろん宗教のみがすべての社会現象の説明関数ではない。だが重要な要因であることに間違いない。そこで今回はアメリカという国の宗教的側面の一端を議論していきたい。 2005年の「世界主要国価値観」に関する調査によると,「あなたの生活にとって神はどの程度重要か」という問いに対し,「非常に重要」と答えたアメリカ人は回答者のうち55%,「まったく重要でない」が5%。日人は「非常に重要」が5.4%,「まっ

    第11講:キリスト教国家アメリカ中枢の黙示録的思考
  • 第9回 社長との戦い方(後編) 絶対に知らない重要事項を使って提案する

    社長に限らず役員や顧客、あるいは上司を納得・説得するのは、非常に難しいものです。 ただ、すべてに共通するのは相手の利益になる提案や情報であれば、道は開けるという点です。お客様であれば、お客様が利益を得られる提案でなければ、こちらを向いてくれませんし、上司や役員であれば、彼らの成果や評価につながる提案や情報でなければ取り合ってもらえません。しかし、社長になると、少し意味合いは違ってきます。 上司や役員は、社長に高い評価を受けたいという思いがありますから、当然自身の成果につながる提案や情報には飛びついてくれる可能性は非常に高いのですが、社長はそもそも気にいられるとか高評価を受けようとする相手がいるとしたら、それは投資家やマスコミ、世間といった非常に広範囲になってしまいます。ですから、自分の評価につながるという意識はそれほど高くありません。 それでは、社長は何に一番興味を示すのでしょうか? まず

    第9回 社長との戦い方(後編) 絶対に知らない重要事項を使って提案する
  • 第8回 社長との戦い方(前編) 小細工は不要、率直に意見を述べれば道は開ける

    会社の経営トップである社長は、当然のことながら絶対的な権力を持っています。従って、社長の了解を取り付けるというのは、どんなプロジェクトを進めるに際しても重要であることは間違いありません。 こんなことは、誰に言われるまでもなく、どなたもがご承知のはずだと存じます。が、当に社長ベッタリで、ことがうまく進むのかというと、そうでもないのです。 社長が“裸の王様”になることが多いのは、会社の仕組みのせい 一般に社長は“裸の王様”になることが多く、従業員は「社長は会社の上っ面だけしか理解していない」と感じているケースが多いのではないでしょうか? 実は私自身も長年そのような考えを持っており、それが事実であるという具体的事象に遭遇したことも数えきれません。しかし、それは社長が愚かであるということではありません。 会社の仕組みがそうさせるのです。社長に真実が伝わらない仕組みになっているからにほかなりません

    第8回 社長との戦い方(前編) 小細工は不要、率直に意見を述べれば道は開ける
  • 第28回 日本企業を見限ったインドの“システム屋”から学んだこと

    経営者にとって、情報システムは頭痛の種になりがちだ。業務に必須だが投資に見合った効果が出るとは限らない。ほかの設備投資に比べて専門的で難解でもある。 野村総合研究所で約20年間勤務した後に、人材派遣大手スタッフサービスのCIO(最高情報責任者)を務め急成長を支えた著者が、ベンダーとユーザー両方の視点から、“システム屋”の思考回路と、上手な付き合い方を説く。 前回(第27回)で登場したインド人の“システム屋”経営者の言葉をもう1つ紹介したいと思います。彼から「日企業向けの仕事はもうやりたくない」と言われたことがあります。英語力の問題ではなく、日人はそもそもシステム開発に向いていないというのが彼の主張です。 これを聞いた私は、その場では苦笑するほかありませんでしたが、日人の“システム屋”として悔しいという感情が残りました。しかし今ようやく、この意見には反論が可能だという思いに至りました。

    第28回 日本企業を見限ったインドの“システム屋”から学んだこと
  • 第27回 “35歳定年説”は、勉強で乗り越えられる - ダメな“システム屋”にだまされるな:ITpro

    経営者にとって、情報システムは頭痛の種になりがちだ。業務に必須だが投資に見合った効果が出るとは限らない。ほかの設備投資に比べて専門的で難解でもある。 野村総合研究所で約20年間勤務した後に、人材派遣大手スタッフサービスのCIO(最高情報責任者)を務め急成長を支えた著者が、ベンダーとユーザー両方の視点から、“システム屋”の思考回路と、上手な付き合い方を説く。 第25回と第26回では、このままでは“システム屋”の給料は下がり続けることと、その事実に対してシステム会社の経営者が有効な手を打っていないことを指摘しました。 この状況で収入を維持するためには、システム会社に勤務する“システム屋”個人が、一定の向上心と勉強量を維持する必要があります。 大きなプロジェクトの一部分を担当している人が、より広い範囲を担当したい、より上流工程を担当したいと思うのは自然であり、おそらく大半のシステム屋の願望でもあ

    第27回 “35歳定年説”は、勉強で乗り越えられる - ダメな“システム屋”にだまされるな:ITpro
  • [運用管理編]運用を丸投げにして安心してはいけない

    運用コスト削減やコアビジネスへのリソース集中,自社に不足している専門技術IT人材の補てんなど,さまざまな理由でIT運用を外部委託(アウトソーシング)する企業が増加している。外部委託業者としては,対象のシステムを開発したSI事業者に運用業務全体を委託する場合や,サポートデスクなどの個別運用単位,またERPなどの業務パッケージ単位で,それぞれ専門事業者に委託する場合などさまざまである。 しかしながら,IT部門が企業の運用業務の主管責任部門である場合は,外部委託事業者に運用業務をすべて「丸投げ」にして安心しないように注意してほしい。システムが順調に動いている限り大きな問題は発生しないが,ひとたびトラブルが発生すると,運用業務の主管責任部門には,外部委託業者との役割分担や責任範囲,どの程度委託業者を管理できていたのかが問われることになるからだ。 外部の顧客(システムのユーザー企業にとっての顧客)

    [運用管理編]運用を丸投げにして安心してはいけない
  • グーグル 次の一手-「働きやすいですか?」

    「透明性と自己責任」。グーグルの人材戦略を理解するキーワードだ。同僚が自分のことを評価し、結果はすべて公開。仕事の一切を自分で決める。優秀な社員ができる人材を引きつける。日にいながら成果を世界に問える。「働きがいのある職場」は厳しさと表裏一体だ。 「自由闊達なエンジニア天国」「勤務時間の20%は自由裁量で何をしても良い」。グーグルの人材戦略は、同社のユニークな社風の象徴として、よく引き合いに出される。 ではエンジニアの成果をどう測るのか。グーグルは検索連動広告からの広告収入で、大半の利益を得る。検索やGmailなどの「製品」自体は無料または格安で、それ自体からの儲けはほとんどない。広告売り上げの数字や企業向け製品の売上高で厳格に評価できる営業部門ならばいざ知らず、エンジニアの成果を、どうやって評価しているのだろうか。 「エンジニアの評価で最も重視しているのは、同僚によるフィードバックだ」

    グーグル 次の一手-「働きやすいですか?」
  • グーグル 次の一手-「万人の基礎」を目指す

    個人から企業まで、専門家から初心者まで。グーグルが基盤サービスの利用者層拡大に向け、拡充を急いでいる。開発実行環境である「App Engine」は企業ニーズに合致した機能を相次ぎ追加。グーグルWebサービスを「ワンタッチ」でWebサイトに追加できるようにもなった。 米ホワイトハウスと横浜YMCAの共通点 米ホワイトハウスと横浜YMCA。両者には共通点がある。それはグーグルのPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)である「Google AppEngine(GAE)」を使って情報システムを開発し、成果を上げたことだ。 ホワイトハウスが2009年3月に開発したのはオバマ大統領への質問をWebサイトで受け付けるシステム。一方の横浜YMCAは講習やキャンプなどの予約受付システムを開発した。いずれも処理能力のサイジングが難しいシステムだ。ホワイトハウスのシステムに対する投稿件数は2日間で合計

    グーグル 次の一手-「万人の基礎」を目指す
  • グーグル 次の一手-始めにブラウザありき

    4年前にグーグルが描いていた「マスタープラン」。Webブラウザ「Chrome」と一大ブームとなった小型軽量パソコン「ネットブック」を得て、今まさに花開こうとしているのか。それとも単なる落書きか。書き手の真意は不明だ。 しかしこの三つの製品名こそが、グーグルのクライアント戦略を象徴している。グーグルの次の一手を知るためには、そのクライアント戦略を理解する必要がある。 クライアント技術に傾倒 「WebブラウザとパソコンOSのデスクトップの差異を埋めることが、クライアント技術開発の狙いだ」。グーグルエンジニアリングマネージャであるブラッドリー・チェン氏(写真2)は、こう語る。 グーグルはここ最近、クライアント環境向けの技術開発に注力している。最もインパクトが大きいのは、今年末にソースコードをオープンソースとして公開するChrome OSだろう。「新世代のOS」「マイクロソフトの牙城を切り崩しに

    グーグル 次の一手-始めにブラウザありき