広重ブルーとか、赤の時代のピカソとか、 色で呼ばれたら、絵描きとして、一時代を画した証しである。 石田徹也の場合は、どうか。もう、灰色しか思い浮かばぬ。 後世、きっと「徹也グレー」と呼ばれるね。 戦後日本絵画史に屹立する、特異な画風であり、 文学における啄木や中也や太宰や寺山のように、 時代を超え、青春を生きる者たちから、強く支持されるだろう。 静岡県立美術館で開催中の「石田徹也展 ノート、夢のしるし」に行ってきました。 自宅と職場を往復するばかりの生活で、通勤電車以外の乗り物には、 ついぞ乗ることなどないのですが、甥っ子の結婚式が愛知県であり、 とんぼ返りはもったいないと、日本平に一日遊んだのでした。 展示作品数百余点。これでもか、これでもか、石田徹也。ってな展覧会。 出口が、ない。へとへとだ。観る者をして、ひたすらドツボにする絵も希有だろう。 エゴン・シーレの自画像だって、どれほど痛ま
![灰色の時代「石田徹也展 ノート、夢のしるし」に思う | BLOG BLUES](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/e27651a73de410878a4e0d5b8cfead3cf586dace/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fpds.exblog.jp%2Fpds%2F1%2F201503%2F10%2F64%2Fa0045064_10505135.png)