2年前に新型コロナウイルスの感染拡大が始まって以降、テレビでおなじみの顔になった東京都医師会会長の尾﨑治夫氏(70)。 政府の観光政策「Go Toキャンペーン」に対して「Not Go Toキャンペーン」を提案し、「政治家は医療現場を見に来い」と強烈に批判。昨年の東京五輪でも「今の状況では開催困難」と開催中止を訴えるなど、政府にも忖度なしの直言居士として世間の注目を集めてきた。 だが、こうした表の顔とは裏腹に、尾﨑氏には医療審査にからむ重大な疑惑が存在することが、ジャーナリストの岩澤倫彦氏が「文藝春秋」に発表したレポートで明らかとなった。 循環器内科なのに歯科医療で独占的に審査 2012年に山中伸弥・京都大学教授が「iPS細胞」でノーベル賞を受賞したこともあって、「再生医療」と呼ばれる医療技術が身近なものになってきた。人体から取り出した細胞を培養・加工するなどしたあとに再び人体に戻すことで、