日本中のメディアが選挙報道で賑わっている10月24日、日本外国特派員協会でひとつの記者会見が開催された。 会見を開いたのは伊藤詩織さんという女性ジャーナリストだ。 彼女は、この18日に、自身が経験したレイプ被害と、その被害事案をめぐる捜査や訴訟の顛末ならびに報道のあり方などなどについて書いた『Black Box(ブラックボックス)』(文藝春秋社)という著書を出版している。 会見では、出版に至った経緯や、日本の社会でレイプ被害が無視されがちな現実について語っている(記事はこちら)。 以下、簡単に経緯を振り返っておく。 伊藤詩織さんのレイプ被害は、「週刊新潮」が今年の5月18日号で記事化したことで、大きな話題になった(「デイリー新潮」に載った記事はこちら)。 記事内では、2015年に当時TBSの社員だったY氏が就職相談のために会食した20代の女性と性交渉を持ったこと、女性が、薬(デートレイプド