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宇宙と産経新聞に関するkanoetatsuのブックマーク (67)

  • 進化し続けるH3ロケット 競争力向上へ、固体ブースター無しで打ち上げも

    種子島宇宙センターから打ち上げられたH3ロケット3号機=1日午後0時6分、鹿児島県南種子町(伊藤壽一郎撮影)2号機まで試験機の位置づけだった日の次世代主力ロケット「H3」は、3号機が1日、国の重要な大型衛星の打ち上げに初めて成功したことで、いよいよ格運用段階に入った。今後は世界中から衛星の打ち上げを大量受注し、日の持続的な経済成長につなげることを狙う。だが、まだ完成形ではなく、主エンジンの改良や機体構成の新たな展開により、さらに国際競争力の高いロケットへの成長を目指す。 宇宙ビジネス拡大の切り札H3は、年度内に残り2機を打ち上げて引退する現在の主力ロケット「H2A」の後継機だ。これまでに48機中47機の打ち上げを成功させたH2Aの高い信頼性を継承した上で、衛星打ち上げを望む企業などの使いやすさを重視。H2Aでは約100億円だった打ち上げ費用や、受注から約2年かかった打ち上げまでの期間

    進化し続けるH3ロケット 競争力向上へ、固体ブースター無しで打ち上げも
  • 太陽系の近くに〝第2の金星〟大気観測で水蒸気発見なるか 生命育む惑星の理解へ びっくりサイエンス

    系外惑星「グリーゼ12b」(右)と恒星グリーゼ12の想像図(NASA/JPL-Caltech/R. Hurt (Caltech-IPAC)提供)太陽系から約40光年先で、〝明けの明星〟として親しまれる金星と似た系外惑星「グリーゼ12b」が、東京大などによって確認された。現在は灼熱(しゃくねつ)の環境下にある金星だが、過去には液体の水が存在した可能性もあり、グリーゼ12bが持つ大気を観測できれば水蒸気や酸素、二酸化炭素といった生命に関わる成分の有無が分かるという。そこで得た知見は〝第2の地球〟を探し出す上でも大いに役立つはずだ。 地球や金星とほぼ同じ大きさグリーゼ12bは、地球から見てうお座の方向にあり、グリーゼ12と呼ばれる恒星の周囲を回っている。 昨年、米航空宇宙局(NASA)の宇宙望遠鏡「TESS(テス)」が惑星候補として発見。東京大や、国立天文台の敷地内にある「アストロバイオロジーセ

    太陽系の近くに〝第2の金星〟大気観測で水蒸気発見なるか 生命育む惑星の理解へ びっくりサイエンス
  • 太陽フレアの謎解明 太陽大気を隙間なく高精度観測する衛星、28年打ち上げへ

    太陽観測衛星「SOLAR-C(ソーラーシー)」のイメージ図(国立天文台・宇宙航空研究開発機構提供)太陽を観測する衛星「SOLAR-C(ソーラーシー)」プロジェクトがこの春、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と国立天文台の主導で始動した。爆発現象「太陽フレア」の謎解明などに向け、2028年の打ち上げを目指す。大規模なフレアが先月初旬から頻繁に発生し、電力や通信インフラへの影響が懸念されている。フレアの理解を進めて、宇宙天気予報の高度化に貢献するほか、太陽系の成り立ちや地球生命誕生に迫る。研究の最前線を日とスイスの研究者に聞いた。 4つ目の衛星最も身近な天体である太陽。人間を含む地球の生命を育むと同時に、ITが欠かせない現代社会を脅かす存在となっている。太陽の表面で太陽フレアと呼ばれる爆発現象が発生し、高速のガス「太陽風」が地球の磁場にぶつかると、通信障害やGPS(衛星利用測位システム)の精度

    太陽フレアの謎解明 太陽大気を隙間なく高精度観測する衛星、28年打ち上げへ
  • 日本の技術で開発進む月面探査車ルナクルーザー 宇宙服を脱いで過ごせる環境に重要な意味

    太陽電池パネルを広げるルナクルーザーのイメージ(トヨタ自動車提供)日人の宇宙飛行士2人が月面着陸する見通しとなった国際月探査「アルテミス計画」で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)とトヨタ自動車などが探査車「ルナクルーザー(愛称)」の開発を進めている。飛行士が宇宙服なしで乗れ、生活しながら月面の広範囲を移動できるキャンピングカーのような宇宙船だ。長期間の移動を伴う月探査は人類初の試みになる。 探査車には気圧を調整し、地上に近い環境にする与圧キャビンという密閉空間があり、正式には「有人与圧ローバー」と呼ばれる。概念設計では、全長6メートル、幅5・2メートル、高さ3・8メートル。マイクロバス2台分の大きさに4畳半の空間を備える。飛行士2人が約1カ月、寝泊まりできる想定だ。 月面は大気がほぼなく、強い放射線が降り注ぐ。昼は110度、夜は氷点下170度にもなる危険な環境で、身を守るために頑丈な宇宙

    日本の技術で開発進む月面探査車ルナクルーザー 宇宙服を脱いで過ごせる環境に重要な意味
  • 探査機SLIMが活動再開、氷点下170度の過酷な月の「夜」を耐え電力回復か

    宇宙航空研究開発機構(JAXA)は26日、世界5カ国目の月面着陸をした、日の小型実証機「スリム(SLIM)」との通信を25日に再開したと明らかにした。1月末から休眠状態だった。氷点下170度にもなる月面での「夜」を耐えて、太陽電池パネルに光が当たって発電を再開したとみられる。 JAXAによると、機体が高温になっており、長時間の通信が難しいため、観測用の特殊カメラなどの状況は分かっていない。 スリムは1月20日、月の赤道南側の「神酒の海」にあるクレーター付近に降りた。太陽光発電が機能せずいったん電源を切るトラブルもあったが、1月31日までに予定していた活動を終了。着陸地点が日没を迎えて太陽光発電が使えなくなったため活動を休止した。

    探査機SLIMが活動再開、氷点下170度の過酷な月の「夜」を耐え電力回復か
  • <主張>H3ロケット 安全保障にも資する礎に 社説

    模擬衛星と2機の超小型衛星を載せ、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられるH3ロケット2号機=17日午前9時22分(共同通信社ヘリから) 日の宇宙開発の中核を担う次期主力ロケット「H3」が、ようやく打ち上げ成功にこぎつけた。 「物凄(すご)い肩の荷がおりた。でもH3はこれからが勝負」 17日に種子島宇宙センター(鹿児島県)を飛び立った「H3」2号機の成功を受け、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の責任者は、こう語った。 昨年3月にH3初号機の打ち上げに失敗し、現在の主力ロケット「H2A」は引退まで残り2機となっていた。 主力ロケットの空白という最悪の事態は、ひとまず避けられた。初号機の失敗から1年足らずで雪辱を果たしたJAXAと三菱重工業の取り組みは高く評価したい。 ただし、H3はスタートラインでつまずいたランナーが立ち上がった状況にある。拡大が見込まれる宇宙ビジネス分野で国際競争に

    <主張>H3ロケット 安全保障にも資する礎に 社説
  • 世界で初めて撮影されたブラックホールの翌年の姿 一般相対性理論の正しさ裏付ける

    銀河M87のブラックホールについて、2017年に初撮影された画像(左)と、今回新たに公開された翌18年撮影の画像(©EHT Collaboration)2017年に史上初めて撮影に成功したM87銀河中心部のブラックホールの画像は観測から2年後に公開され、歴史的な成果として世界を驚かせた。日の国立天文台などが参加する国際研究チームが、同じブラックホールを初撮影の翌年に再度撮影した結果を公表した。1年後に何が変わり、何が変わらなかったのか。前年との比較から分かることは何か。 リングの明るい部分が移動ブラックホールは、アインシュタインの一般相対性理論によって予言された、強力な重力を持った天体だ。その最初の画像は17年4月に撮影され、国際研究チーム「イベントホライズンテレスコープ(EHT)コラボレーション」によって19年に発表された。 研究チームは今年1月、初撮影時点から約1年後の18年4月に得

    世界で初めて撮影されたブラックホールの翌年の姿 一般相対性理論の正しさ裏付ける
  • <独自>月着陸実証機スリム、月が「夜」になり活動休止 2月下旬の再開目指す

    月面でメインエンジンが上を向いた状態の探査機「SLIM(スリム)」(右上)。分離した超小型変形ロボット「SORA―Q(ソラキュー)」が撮影した=1月20日 世界5カ国目の月面着陸に成功し、月面で岩石の撮影などの活動を行っている日の実証機「スリム(SLIM)」が、活動を休止したことが1日、分かった。着陸地点周辺が「夜」に近づいて太陽電池の発電が減り、機体の電源が自動的にオフになった。再び十分な発電が可能になる2月下旬の活動再開を目指す。 宇宙航空研究開発機構(JAXA)によると、1月31日午後11時ごろ地球から通信を試み、反応がなかったため休止と確認した。次の「夜明け」は2月15日ごろだが、太陽電池に十分な光が当たる2月下旬、電源が自動的にオンになれば活動を再開するという。ただし、月の「夜」は超低温になり機器に異常が出ることが予想され、活動を再開できる可能性は高くないとみている。 スリムは

    <独自>月着陸実証機スリム、月が「夜」になり活動休止 2月下旬の再開目指す
  • 【動画】実証機スリム活動再開 月が「昼」になり発電可能に 撮影も

    月面でメインエンジンが上を向いた状態の探査機「SLIM(スリム)」(右上)。分離した超小型変形ロボット「SORA―Q(ソラキュー)」が撮影した=20日 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は29日、世界5カ国目の月面着陸に成功後、太陽電池に太陽光が当たらず活動を停止していた日の実証機、「スリム(SLIM)」が月面活動を再開したと発表した。機体周辺が月の「昼」になって太陽光の向きが変わり、発電が始まったとみられる。着陸地点周辺の岩石の撮影も行っているという。 JAXAによると、スリムと地球との通信が28日午後11時に復旧。太陽電池が電力の供給を始めてスリムのシステムが再起動し、月面での活動を再開したことが確認された。送られてきた機体のデータから、観測用の特殊なカメラも稼働可能と分かり、周辺の岩石の撮影を実施。画像は順次、地球に届いている。 スリムの太陽電池が発電しなかったのは、エンジンの破損で

    【動画】実証機スリム活動再開 月が「昼」になり発電可能に 撮影も
  • ピンポイントの月面着陸に成功 実証機スリム、「倒立」で 月面ロボ画像で判明

    月面ロボット「ソラキュー」が撮影した月面に倒立状態で着陸したスリム(画像中の横線は撮影ノイズ。JAXA、タカラトミー、ソニーグループ、同志社大提供) 世界5カ国目の月面着陸に成功後、太陽電池が発電せず活動を停止した日の小型実証機「スリム(SLIM)」について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は25日、目標地点から約55メートルの位置に着陸したと発表した。目標地点への誤差を100メートル以内に抑える高精度な「ピンポイント着陸」に成功したのは世界で初めて。飛行データや月面ロボットの撮影画像から判明した。ただ、降下途中にエンジンが破損し姿勢が乱れ、予定の姿勢から180度回転した形の「倒立状態」で着地したという。 JAXAによると、スリムは20日、月の約15キロ上空から、クレーター周辺の斜面に向けて正立状態で、月面の画像を撮影しながら降下した。事前観測で用意した月面地図と14回にわたり照合し、自

    ピンポイントの月面着陸に成功 実証機スリム、「倒立」で 月面ロボ画像で判明
  • <主張>月面着陸 必要とされる技術確立を

    宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小型実証機「スリム(SLIM)」が20日未明、月面に着陸した。 旧ソ連、米国、中国、インドに続く5カ国目の月面着陸成功である。世界の宇宙開発において、日の存在感を高める大きな一歩になる。 ただ、着陸後に太陽電池が発電せず、月面での活動時間は予定した数日から大幅に縮まった。JAXAの国中均・宇宙科学研究所長は「ぎりぎり合格の60点」と評価した。 スリムに期待されたのは、単に月面着陸を成功させることではなく、米国や中国、インドからも一目置かれる高い精度の着陸技術を実証することである。JAXAの自己評価で大幅な減点要因になった「着地の乱れ」を克服し、日技術力を世界に示してもらいたい。 スリムは、2つの新技術の実証を目指した。その一つは、着陸目標地点への誤差を100メートル以内に抑える「ピンポイント着陸」で「飛行データなどから、成功はほぼ確実」だという。 一

    <主張>月面着陸 必要とされる技術確立を
  • 月探査機スリム、地上から電源を停止 太陽電池稼働時に備え電力温存、データはすでに送信

    宇宙航空研究開発機構(JAXA)は22日、世界で5カ国目となる月面着陸に成功した日の小型実証機「スリム(SLIM)」の内蔵バッテリーの電源をオフにしたと発表した。太陽電池での発電が可能になった際に、安定した状態でシステムを再起動するための電力を残しておくための措置としている。 JAXAによると、スリムが20日午前0時20分ごろ月面着陸に成功してから約2時間半後、地上から内蔵バッテリーの電源をオフにする信号を送り、同日2時57分に電源が切れたことを確認したという。 スリムは着陸直後、太陽電池が発電しない状態になっていることが判明。着陸までの飛行データや上空から撮影した月の画像のほか、着陸後に撮影した周辺の岩石の画像などを地球に送信する作業を、持続時間がわずか数時間の内蔵バッテリーで行っていた。 太陽電池が発電しなくなったのは、着陸姿勢が太陽光が当たらない角度になったためかもしれないことから

    月探査機スリム、地上から電源を停止 太陽電池稼働時に備え電力温存、データはすでに送信
  • ワルツを踊るように動く太陽系外の惑星 太陽系を知る手掛かりに

    隣り合う惑星の公転周期が整数比になる、HD110067星系の6つの惑星。惑星の位置を一定の時間間隔でつないだ線は、美しい幾何学模様を作り出す(© CC BY-NC-SA 4.0, Thibaut Roger/NCCR PlanetS)太陽系の外の惑星(系外惑星)が発見されてから、30年近くが経過した。太陽系の常識を超える系外惑星の発見は、人類の宇宙への見方を大きく変え、生命の存在する惑星が地球以外にもあるのかもしれないという期待を高めることにもなった。これまでに確認された系外惑星は、6000弱。さまざまな軌道を持つことがわかってきたが、系外惑星の軌道を知ることは、太陽系の形成の謎の解明にもつながるのだという。太陽系は、この宇宙でどれほど特別な存在なのだろうか。 系外惑星の多様な軌道系外惑星が最初に発見されたのは、1995年のこと。その後、大量に発見された系外惑星の中には、太陽系の常識からみ

    ワルツを踊るように動く太陽系外の惑星 太陽系を知る手掛かりに
  • 冬の大三角、1等星並みの明るさ 人工衛星による光害問題は新たな火種

    キットピーク国立天文台の上空を走る人工衛星の光跡(クレジット:KPNO / NOIRLab / IAU / SKAO / NSF / AURA /R. Sparks)宇宙ビジネスが活発化する中、新たな懸念が浮上している。高度550キロ程度の低軌道に打ち上げられた多数の衛星のアンテナが、太陽の光を反射して夜空を過剰に明るくさせる光害(ひかりがい)問題だ。街灯などの人工的な光が起こす光害は既に問題となっていたが、宇宙開発が加わった格好だ。 国際組織も懸念表明光害は、人工の光から生じるさまざまな問題のことを言い、都市化や交通網の発達などで屋外照明が増えたり、照明の過剰な使用が増えたりすることで、星空の観測写真で正確なデータが得られなくなったり、野生動植物や農作物などに悪影響が生じる。

    冬の大三角、1等星並みの明るさ 人工衛星による光害問題は新たな火種
  • 【クローズアップ科学】崖っぷちのH2A 責任者が明かす決断の真相

    H2A47号機の打ち上げ成功について、笑顔で振り返る徳永建・三菱重工業技師長=9月14日、愛知県名古屋市(伊藤壽一郎撮影)昨年からロケットの打ち上げ失敗やエンジンの爆発事故が続き、これまで強みとしていた宇宙開発力の高い信頼性に揺らぎが生じていた日。だが今月、日の主力大型ロケット「H2A」の47号機が、短期間で強いられた改修と不安定な天候を乗り越え打ち上げに成功し、改めて信頼性の高さと技術力を証明した。緊迫の舞台裏には、成功を義務づけられ崖っぷちに立つ中のぎりぎりの決断と、ロケット技術者の長い経験に基づく「読み」があった。 失敗は絶対に許されない「もし失敗して、H2Aの高い信頼性を途絶えさせてしまうと、日の宇宙開発力に世界中から疑問を持たれてしまう。だからこれまで以上に、絶対に成功させなければという思いが強かった」。H2Aの打ち上げ責任者である三菱重工業の徳永建(たつる)技師長は、47

    【クローズアップ科学】崖っぷちのH2A 責任者が明かす決断の真相
  • 【マーライオンの目】宇宙大国の交代

    かつて米ソが覇を競った宇宙開発競争だが、いまだに月への挑戦は国威発揚の場であり続けている。インドが23日に探査機の月面軟着陸を成功させ、インド国内は沸きに沸いた。「今世紀に入って最大の国家的成功だ」とインド人の友人は興奮交じりに語った。 国内では探査機降下の様子を伝えるオンライン中継を1千万人以上が同時視聴。着陸の瞬間には各地で爆竹が鳴り響いた。探査車の車輪にはインドの国章が刻印されており、走行後の轍(わだち)には国章が現れる。文字通りインドが月面に〝消えない足跡〟を残した形で、盛り上がりに一役買った。 何より直前にロシアが月面着陸に失敗したことが象徴的だ。印紙インディアン・エクスプレス(電子版)は「インドは台頭する大国で、ロシアは衰退する大国という国際的な認識を強めた」とまで言及した。今回の着陸成功でインド全体が「次代の宇宙大国」との思いを強くしているようだ。 ただ、個人的に最も興味深か

    【マーライオンの目】宇宙大国の交代
  • 【びっくりサイエンス】はやぶさの技術生かす 宇宙からの物資回収 ベンチャー打ち上げへ

    令和8年に打ち上げを目指す格運用機の飛行イメージ(エレベーションスペース社提供)平成22年に小惑星探査機「はやぶさ」が帰還カプセルで試料を持ち帰ったように、宇宙からの物資回収をビジネスとする動きが芽吹き始めている。鍵を握るのは小型衛星による大気圏再突入で、日では東北大発宇宙ベンチャー「エレベーションスペース」(仙台市青葉区)が令和7年に初号機を打ち上げ、宇宙実験のために微生物のミドリムシを搭載。地球上での回収に成功すれば、国産の宇宙機では初となる生物の往復で、日独自の有人宇宙飛行に向けた壁の1つをようやく越えることにもなる。 ミドリムシのDNA分析同社が打ち上げを目指す初号機「ELS─R100」は飛行技術の実証を兼ね、Rはリカバリー(回収)を意味する。機体の重さは回収用カプセルに搭載された荷物を含めて約200キロ。海外の民間ロケットで打ち上げ後、高度400~500キロほどの地球周回軌

    【びっくりサイエンス】はやぶさの技術生かす 宇宙からの物資回収 ベンチャー打ち上げへ
  • 【クローズアップ科学】月、火星到達後の世界 アルテミス計画が生むAI活用の革新的な土木工事

    月面基地建設の実証実験に登場した小型ロボット(伊藤壽一郎撮影)国際月面探査計画「アルテミス計画」の一翼を担う宇宙航空研究開発機構(JAXA)などは、月面基地建設の基礎的作業を複数の小型ロボットの連携で行う実証実験を初公開し、人工知能(AI)を活用した高精度な作業を披露した。人類の活動領域を地球外に拡大する世界的な競争は、月や火星への「到達」にとどまらず、既に「到達後」を具体的に考える段階に入っている。 月面基地建設を効率的にアルテミス計画は、米航空宇宙局(NASA)が主導する月面探査計画だ。2025年以降に人類を月面へ送り、拠点となる基地を設置して月での人類の持続的な活動を目指す。月面基地は、水や鉱物資源の採取などの活動を行うほか、火星探査への中継地点としての役割も担うという。

    【クローズアップ科学】月、火星到達後の世界 アルテミス計画が生むAI活用の革新的な土木工事
  • JAXAの体質問う「準備不足」との指摘 失敗続く日本のロケット

    「イプシロンS」のエンジン燃焼試験中に起こった爆発=14日午前9時、秋田県能代市日の宇宙開発が、またつまずいた。小型固体燃料ロケット「イプシロンS」の第2段エンジンが14日、秋田県の能代ロケット実験場で燃焼試験を開始した直後、爆発した。日の宇宙開発は昨年以降、失敗が相次いでおり、関係者からは「宇宙航空研究開発機構(JAXA)の体質的な問題ではないか」との指摘も出ている。 日の宇宙ビジネス拡大という重要な役割を担うイプシロンSは、前身の小型固形燃料ロケット、イプシロンを強化した後継機だ。大きな強化ポイントが第2段エンジンで、先代のイプシロンに比べ、搭載する固体燃料の量を15トンから18トンに増強。全長は4メートルから4・3メートルに拡大し、推力を470キロニュートンから、約1・3倍の610キロニュートンに増やした。 改良は基的に、先代のイプシロンの第2段エンジンのサイズを拡大しただけ

    JAXAの体質問う「準備不足」との指摘 失敗続く日本のロケット
  • 【主張】月面着陸失敗 「果敢な挑戦」を支えたい

    民間では世界初となる月面着陸を目指した宇宙ベンチャー「アイスペース」(東京)の挑戦は、失敗に終わった。 同社が開発した月着陸船は26日未明、月面に向け順調に降下していたが着陸直前に通信が途絶えた。月面に激突した可能性が高いという。 結果は残念だが、旧ソ連、米国、中国しか達成していない月面着陸という難関に、日のベンチャー企業が挑んだ意義は大きい。今回の経験を次の挑戦に生かし、欧米に後れをとってきた宇宙ビジネスの分野で、世界の最前線に参入することを、大いに期待する。 アイスペースは日を拠点とするベンチャーだが、人材と技術を広く世界に求めた多国籍集団でもある。また、今回の挑戦を実現させるため、三井住友海上火災保険と共同で「月保険」を開発し、民間の挑戦を民間が支える仕組みを構築した。 こうした幅広い連携(ネットワーク)は、日の産業全体、科学技術の研究開発にとっても、再生や活性化の起爆剤、原動

    【主張】月面着陸失敗 「果敢な挑戦」を支えたい