三上 喜貴『文字符号の歴史 ―アジア編―』(共立出版、2002年)を読んだ。 www.kyoritsu-pub.co.jp Unicode以前のアジアの文字コードについてまとめられた大著である。アジア編と題しているが、文字の種類ならアジアが世界の地域で最大なので、カバーする範囲はめちゃくちゃ広い。 本書では活版印刷・タイプライター・電信から始まり、電算処理の需要からASCIIなどの文字コードが作成され、文字コードが多言語に拡大されていく流れを描き出している。2000年代以降の動向は別に調べないといけないが、Unicode以前の世界の文字コードについて知る最初のソースとして最適だと思う。 本書を読んだことで気づき、とくに興味深く感じたことは、(特に初期の)Unicodeには元ネタがあるということだ。 Unicodeは既存の文字コードを処理するときの内部コードとして使えるように意図されており、