経口免疫療法が極めて危険で、意味がない事は理解いただけたと思う。最も大きな問題は、アレルギーが食べることで強くなることだ。入院して食べさせて症状が出なくても、食べさせることによってアレルギーは強くなる。例えば卵アレルギーが30(クラス4)の患者さんがいたとしよう。食べさせることによって、2週間後には80に、1か月後には100以上になる可能性が高い。入院して食べることができても、1か月後にはショックを起こす。 この患者さんは、除去していたら(アレルギーが軽くなって)3年後には卵を食べることが出来ただろう。ところが、負荷試験をしたことで(アレルギーが強くなって)、10年以上食べることが出来なくなる。この免疫療法は生命を危険にさらすだけでなく、「アレルギーの改善」という大きな目的の障害となる。「ほとんど虐待ではないのか?」と書いた本心はここにある。「急がばまわれ」とはそういう意味だ。 10年ほど
12月15日に「マスコミ報道とアレルギー」というタイトルでブログを書いた。重症の食物アレルギーがあっても、入院して少しずつ食べさせるならば、95%以上の子供がアレルギー症状もなく、食べることが出来るようになった。これを「食物経口負荷試験」とか「経口免疫療法」と呼ぶ。食べることができるようになるメカニズムは不明、という内容のNHKの報道があった。その報道に対して、私は「この子が半年、1年後にどうなっているのかというのが結論ではないのか。」と書いた。だいたい、メカニズムが不明なものを、「免疫療法」と呼ぶこと自体がいかがわしい。 24日付の朝日新聞に、「食物アレルギー(食べて治す)は注意」というタイトルの記事が載った。厚労省は実際に入院して食べることが出来た患者さんも、実際に「治った」と診断されたのは卵で38%、牛乳で10%、小麦で50%であり、30%から50%の患者さんが重症の副作用を経験した
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