「妻が第二子を妊娠したので、今度は自分が1年育休を取ろうと思います」 あれは、2009年の3月頃だったか? アークコミュニケーションズの翻訳事業部にいる4人のプロジェクトマネージャーのうちのAさんからそう切り出された。 「多様な社員を受け入れ、個々に自立していただき、チームとしての生産性もあげる」 これが私がアークコミュニケーションズにおいて実現したいことだ。社員40人ほどの小さな会社ながら、ワーママもいれば外国国籍の方もいればアスリートもいる。にもかかわらず、当時は、「女性社員ではなく男性社員がうちの育休取得第一号なんだ!」とびっくりした。自分が思っているより、自分自身に男女役割に関する固定概念が強いのがわかって、正直ちょっとショック。女性が社長であるアークコミュニケーションズに勤めている男性社員のほうが、よっぽどリベラルということだ。