「その1 それでも習近平の中国が5年以内に台湾侵攻を行うと畏れるべき理由」で探ったように、習近平政権の強権化は、対外的な緊張をいよいよ増す不安定要素が増している。はたして回避は可能なのか。そして、国際社会が極度に警戒するような強権手法で、「中所得国の罠」から抜け出すための改革は可能なのだろうか。 米中首脳会談で進展、合意はなかった 宮家 結論から言うと、11月14日の米中首脳会談では、進展も、合意もありませんでした。ただ、これ以上、関係を悪化させることは食い止めたかも知れません。その意味では有益だったと思います。もちろん、今回の首脳会談で、私が一番注目したのは、やはり台湾問題です。 バイデンは最近、失言とも思われるような、恐らく意図的な発言を行うことで、アメリカの曖昧戦略の曖昧さを減らす努力を行っていましたが、今回はこれを封印しました。封印したからこそ中国は乗ったので、しなかったら首脳会談
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