会社員から海の世界に飛び込み、かつて長時間労働をしていた岡山県の漁師がいます。「完全受注漁」を始めると働く時間は半減し、売り上げは倍増。家族との時間も増えました。受注漁の仕組みや、新たなチャレンジである町おこしの取り組みを取材しました。 熱々のだしをかけ、お茶漬けとしても楽しめる「黒鯛(だい)あぶり石焼丼」。弾力のある食感と、さっぱりとした甘みが特徴の黒鯛ですが、岡山・玉野市では水揚げされてもあまり食べられてきませんでした。今この魚で、町おこしをしようとしている男性がいます。 漁師歴13年の富永邦彦さん(37)。取材した日に港を出たのは明るくなった午前6時前ですが、以前は違いました。 富永さん 「時には夜の12時に出港したり。(帰るのは)夕方です。夕方4時とか5時。しんどかったです」 父親が漁師の美保さんと結婚し、会社員から海の世界に飛び込んだ富永さん。待ち受けていたのは、1日約16時間に