《この本の著者に聞いてみた》第4回 『地球の中身——何があるのか、何が起きているのか』の著者 廣瀬 敬 さん(東京大学大学院 理学系研究科 地球惑星科学専攻 教授) 我々が踏みしめる大地の下には、ドロドロに融けたマグマがある――。 あながち間違えではない。ただ、「ドロドロに融けたマグマ」が存在しているのは、活火山の下だけだ。では、大地の下には、マグマ以外に何があるのだろうか。 ざっくりと結論を述べてしまおう。大地の下には、「地殻」という岩石の層がある。「地殻」の下にはより重い岩石からなる層「マントル」が存在する。マントルは、上から「上部マントル」「マントル遷移層」「下部マントル」「最下部マントル」の4層に分けられる。さて、最下部マントルをさらに掘り下げていくと、ついに地球の中心を占める「コア」に到達する。 以上が、「地球の中身」の概要だ。もちろん、地下深くまで掘り進めて中身を確認したわけ