(国際ジャーナリスト・木村正人) 外国人志願兵を募集していたあのライアン? [ロンドン発]米大統領選の投票まで50日となった9月15日の日曜日、米フロリダ州ウェストパームビーチのトランプインターナショナルゴルフクラブのコースで、共和党大統領候補ドナルド・トランプ前大統領を狙った2度目の暗殺未遂事件が起きた。コース外周のフェンスのそばでライフル銃を持った男が見つかった。
アメリカのIT大手のIBMが、中国に置く研究開発拠点をすべて閉鎖することがわかった。 具体的な対象はIBM中国開発センター(CDL)とIBM中国システムセンター(CSL)の2拠点。IBM中国法人の従業員によれば、CDLでは1000人超、CSLでは695人が働いており、人員整理が実施される見通しだ。 CDLとCSLは1999年に開設され、前者はアプリケーション・ソフトウェアの開発、後者はデータセンター向けのシステム開発などを手がけてきた。両拠点は1995年に開設され2021年に閉鎖されたIBM中国研究院(CRL)と並び、中国における3大研究開発拠点に位置付けられていた。 研究開発を中国国外に移転 財新記者はオンラインで開催されたCSLの社内会議のメモを独自に入手した。それによれば、この会議にはIBM本社のグローバル・エンタープライズ・システム開発担当バイス・プレジデントのジャック・ハーゲンロ
つくだ・よしお/1970年、創刊86周年(2014年2月時点)の歴史を持つ自動車産業日刊専門紙『日刊自動車新聞社』入社、編集局に配属。自動車販売(新車・中古車)・整備担当を皮切りに、部品・物流分野を広域において担当した後、国土交通省・経済産業省など管轄官庁記者クラブ、経団連記者クラブ(自工会分室)と、自動車産業を総合的に網羅し、専任担当記者としてのキャリアを積む。その後、該当編集局内における各分野のデスク・論説担当編集局次長を経て、出版局長として自動車産業オピニオン誌『Mobi21』を創刊。以降、取締役編集局長・常務・専務・代表取締役社長を歴任。45年間の社歴全域で編集・出版全体を担当、同社の「主筆」も務める。日刊自動車新聞社を退任後、2014年に「佃モビリティ総研」を立ち上げ、同総研代表となる。 モビリティ羅針盤~クルマ業界を俯瞰せよ 佃義夫 「自動車」から「モビリティ」の時代へ――。ク
公明党の自民党への態度が弱くなった。旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の被害者救済法案をめぐる対応にそれが顕著に現われた。 この法案の正式名称は「法人等による寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律(案)」で、旧統一教会だけでなく、宗教法人全般が対象になる。 公明党の支持母体・創価学会にとって毎年12月は全国の学会員から集中的に寄附を募る「財務」の時期だ。コロナで寄附が減っているとされるなか、寄附の制限につながる被害者救済法の制定は好ましいはずがない。 山口那津男・公明党代表は「政治と宗教一般ではなく、明確に区別して議論を進めることが大切だ」と創価学会に影響が及ぶことを牽制するなど抵抗を見せた。 だが、法案は野党の要求も盛り込む形で修正が加えられ、マインドコントロールによる寄附についても、岸田文雄・首相が国会で「取り消し権の対象となる」と表明した。公明党は受け容れ、創価学会も法案に表立った反対
物価高が止まらず、家計は苦しさを増している。だが、これはまだまだ序の口かもしれない。11月18日に公表された日本のインフレ率(消費者物価指数)は、前年同月と比べて3.7%上昇した。一方、アメリカは7.75%、ドイツはなんと11.6%だ。諸外国から見れば、いまの日本は、たった4%程度で悲鳴を上げているということになる。 そもそも、物価は「需要(必要性)」と「供給(世の中に出回る量)」の関係で決まる。 必要なモノが少ししか出回らなければ、当然「お金をいくら出しても欲しい」と考える人が増え、物価が上がる(インフレ)。逆に、世の中にモノがあふれていれば必要性が下がり、物価も下がる(デフレ)のが普通だ。 世界経済に詳しい、リーガルコンサルティング行政書士事務所代表の浅井聡さんが言う。 「2000年代、中国をはじめとする新興国が急成長したことで、需要に供給が追いつかず、インフレが加速しました。一方、こ
ドイツの自動車部品大手のボッシュが、中国の拠点での研究開発を強化している。同社は11月22日、上海市浦東新区に新たな研究開発センターをオープンした。この拠点では、高度な自動運転技術のプラットフォーム開発や、量産車への応用、車両のスマートコックピットの開発などを手がける計画だ。 浦東新区の研究開発センターは、ボッシュの自動運転技術部門が江蘇省蘇州市、上海市長寧区に続いて開設した中国3番目の拠点であり、それらのなかで最大規模を誇る。 「ボッシュにとって中国は(国別で)最大の市場だ。中国の顧客は最新技術を求める傾向が非常に強い。その需要に対応するため、わが社は中国での研究開発強化を決めた」。ボッシュ中国法人の執行副総裁(副社長に相当)を務める徐大全氏は、新拠点開設の背景をそう語った。 「100年を超える経験値が強み」 新拠点では、中国の設計チームによる高度な自動運転技術の開発を引き続き推進する。
自信とゆとりにあふれているように見えた。10月12日、打ち上げ予定時間の約40分前から、JAXAの中継番組がネットで放映された。ロケットの担当者などが出演し、笑顔でロケットや衛星について説明した。 だが、直後に事態は暗転する。ロケットの姿勢が乱れ、目指す軌道に衛星を入れることができなくなった。JAXAは打ち上げ6分28秒後に、地上から電子信号を送り、ロケットを「指令破壊」。ロケットはフィリピン東方の海上に落下したとみられる。 日本のロケットが打ち上げに失敗したのは、2003年の「H2A」6号機以来、19年ぶりのことだ。「指令破壊」という刺激的な言葉は、すぐにSNSでトレンド入りした。 ロシアのウクライナ侵攻後、世界で今、ロケット不足が起きている。ロシアのロケットを、諸外国が衛星打ち上げに利用できなくなったためだ。そんな中での日本の失敗。ロケット不足に拍車をかけるだけではなく、安全保障上のマ
世界が注視した台湾到着ナンシー・ペロシ米下院議長が2日台湾時間22時45分(日本時間21時45分)、台北松山空港に到着した。マレーシア・クアラルンプールを飛び立ってからすぐに北上せず、南シナ海を回避してフィリピン東側を遠回りしながら飛んできたので、通常の最短コースより2時間ぐらい長くかかった。中国を挑発しないようにしたのか、あるいは中国の威嚇を避けるためだったのか。 ランディング前の台北上空でしばらく待機していたようだったのは、万が一を考えて、安全確認に時間をかけたのか。航空機の動きを追跡できるサイトflightradar24を最大70万人が見ている「世紀の着陸ショー」になった。 予想外に本格的な訪問日程もともと訪問しても短時間になるかと目されていたが、台湾滞在時間が一泊二日になるという本格的な訪問日程になった。当然というべきか、ペロシ訪台は中国の強烈な反発を招き、世界のメディアから「ウク
「台湾防衛」をまた明言 日米両首脳の対面による本格的な会談が初めて行われ、共同記者会見でバイデン米大統領は「台湾を防衛するか」と問われ、「イエス」と断言した。記者から重ねて「防衛するのか」と聞かれ、「それが私たちのコミットメント(約束)だ」と強調した。 米国に台湾防衛の義務はないが、微妙な中台関係に配慮して歴代米政権は台湾防衛の意思を明示しない「あいまい戦略」を維持してきた。バイデン大統領は昨年、「われわれは台湾を防衛する責務がある」とあえて2回失言。今回も繰り返したことで「米国は台湾を防衛する」という「明確な戦略」を打ち出したことになる。 会談後に公表された日米共同声明は、昨年4月の同声明を確認するように「台湾海峡の平和と安定の重要性を改めて強調した」との一文を盛り込み、抑止力と対処力を強化することで一致した。 今回の声明には、「(岸田文雄首相は)国家の防衛に必要なあらゆる選択肢を検討す
半導体を受託生産するファウンドリーの世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)と東京大学は半導体の共同研究を開始した。そのプロジェクトには多くの有力な日本企業が集い、最先端の開発が進む。半導体産業で日本の優位性を高める起爆剤となる可能性がある。 世界政治を左右する戦略物資となった半導体を巡って各国が激しく争う最前線を、30年以上にわたって国際報道に携わってきた太田泰彦氏(日本経済新聞編集委員)の著書、『2030 半導体の地政学 戦略物資を支配するのは誰か』(日本経済新聞出版)から一部を抜粋、再編集して解説する(敬称略、肩書は執筆当時のもの)。 東大とTSMCが仕掛けた起爆剤 当時、慶応義塾大学の教授だった黒田忠広の電話が鳴ったのは、2019年3月だった。 「今、風が吹いている」 電話の主はそう言った。東京大学の知人だった。東大とTSMCが組み、次世代の半導体技術を研究する。半世紀にわたって発
ソニー生命で170億円にものぼる巨額の不正送金事件が発覚した。逮捕された男性社員は、ソニー生命がバミューダ諸島に保有していた完全子会社である「エスエー・リインシュアランス」の口座を介して、米国の別口座へ不正に1億5500万ドルを送金した疑いが持たれているという。 エスエー・リインシュアランス社は9月に解散しており、手続きのさなかに精算を担当していた従業員が資金を移動させたという。被害者であるソニー生命側も、170億円という巨額の資金を従業員が動かせる状態であったことから内部統制についての懸念が生まれてくる。場合によっては法令等順守にかかる内部管理体制の不備があるとして、他の金融機関と同様、金融庁による何らかの行政処分が下される可能性すらある。 役職員の不正、続々明るみに 近年、従業員による着服や横領といった事件が発覚する例が増えている。今年の9月にはJA高知県の50代職員が、保険契約を勝手
「コロナ前」の話になるが、筆者は中国と北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の国境を流れる鴨緑江の北側に位置する中国の遼寧省丹東市に宿泊し、そこを拠点にして国境地帯の状況をあちこち見て回ったり、ボートで北朝鮮側に近づいたりと、リアルな「北朝鮮ウオッチ」を試みたことが2度ある。 また、それよりもはるか昔には、名古屋から平壌に直行するチャーター便を用いたパック旅行に友人と参加し、ガイド付きではあるものの北朝鮮の国内を観光した。38度線の北朝鮮側から韓国側を眺めた経験もある。 そうした興味関心があるため、マーケットエコノミストの仕事の手順としてニュースを早朝から日々入念にチェックする際には、北朝鮮関連の新たな動きのチェックも欠かさない。 最近では読売新聞の9月25日付朝刊に、「中朝貿易 再開見えず…… デルタ株警戒 北、国境の封鎖強化」という記事が掲載されていた。デルタ株の国内への流入を北朝鮮は非常に
日本のメディアでは、あたかも中国が激怒しているように書いているが本当だろうか?中国は実はそれほど怒っていない。なぜなら菅総理は「中国が許容する範疇内」の言葉しか使ってないからだ。その証拠をお見せする。 ◆中央テレビ局CCTVのニュース番組では27分目にようやく1分強 まず4月17日の中国共産党が管轄する中央テレビ局CCTV国際チャンネルのお昼のニュース番組の様子をご紹介する。 この番組は基本的に30分番組で、中国時間の12:00から12:30まで報道する。日本時間では13:00から13:30までだ。日米首脳会談後の共同声明が出されたのは17日の明け方頃なので、CCTV国際チャンネルの最初の報道になるとみなしていい。 私は数十年間この番組を考察してきたので、この番組でのニュースの扱い方によって中国政府の重要視あるいは抗議の度合いが分かることを知っている。そこで何時何分から何分間日米首脳会談問
カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案は、すでに衆議院を通過している。 この先、審議は参議院に舞台を移しておこなわれる。 今回は、この法案をめぐる議論について、現時点で考えていることを記録しておくつもりでいる。無論、私のような者の、たいして焦点の定まっているわけでもない感想が、法案成立の成否に影響を与えると考えているわけではない。法案の成立に抵抗をするべく決意を固めているのでもない。 私が、たいして詳しくもないこの問題について、あえてわざわざ自分の考えを書いておく気持ちになっているのは、この先、ギャンブル依存症の問題が表面化したタイミングで読み返すための資料として、東京五輪開催前の、まだこの国に本格的なカジノが存在していなかった時代に、市井のド素人がギャンブル全般についてどんな予断を抱いていたのかを記録しておくことに、一定の意味があるはずだと考えたからだ。 今後、法案が成立して、国内に
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