習近平国家主席の強権体制による中国の膨張に、世界が固唾を呑んでいる。北京五輪を終えた中国経済はどこかで破裂するのではないか──。外交ジャーナリストの手嶋龍一氏と中国問題を専門とする拓殖大学教授の富坂聰氏が超大国の行方を読み解いた。【前後編の後編】 手嶋:日本は富の半ばを自動車で稼ぎ出している一方で、日本の若年層は自動車に興味がなく、お金に余裕がなくて車を買えない。これでは海外の市場に頼るしかなく、内需だけではやっていけない。しかし、中国は土地や資源も含めてかなりの潜在能力を備えている。内需を経済のけん引力にする可能性を残している。 日本のメディアは恒大集団の破綻を大きく報じ、他人の不幸を喜んで、中国経済の崩壊の予兆と見下す風がある。だがその本質を分かっていない。 富坂:恒大集団の破綻は、本業が原因ではなく、電気自動車への過剰投資が焦げついたためで、区別して考える必要がある。 手嶋:米中貿易
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