「片目の猿」もしくは「両目の猿」といわれているお話で、「999 匹の猿が片目、1 匹の猿が両目で、その両目の猿だけが姿が違うため・・・」というような話の出典を知りたい。『沈まぬ太陽』やインターネットでは「今昔物語」のようだが。 『新日本古典文学大系 別巻[4] 今昔物語集索引』(岩波書店 2001)の「語彙索引」から「片目」「両目」で探したが該当なし。「猿」で探したところ、「今昔物語集 巻五 第二十三」の「舎衛国の鼻欠け猿、帝釈を供養せる語」の話がとても似ていることがわかった(『新日本古典文学大系 33 今昔物語集 1』(岩波書店 1999))。『故事・俗信 ことわざ大辞典』(小学館 1982)の「九十九」(p.358)、「九百」(p.371)の項に「九百九十九匹の鼻欠け猿満足な一匹の猿を笑う」があり、「『今昔物語 五・二十三』に見える故事から」(p.371)との解説がある。『今昔物語集