生のミンククジラ肉で食中毒 3道県34人に症状、石巻の業者出荷 宮城県は15日、生のミンククジラ肉を食べた北海道と宮城、福岡両県の10歳未満から80代までの計34人が下痢や発熱、吐き気の食中毒症状を訴えたと発表した。宮城県石巻市の30代女性1人が入院したが命に別条はなく、現在は全員が回復した。 県は原因の特定を急ぐとともに、クジラ肉を出荷した同市の鮎川捕鯨を19日までの5日間、営業停止処分にした。同社は商品を自主回収中。 県によると、同社は5月31日に青森県の下北半島沖でクジラを捕獲し、6月1日に3道県などに生食用として出荷した。社員5人と北海道の22人、福岡県の7人がクジラ肉を食べ、同様の症状を示した。 宮城県内でミンククジラ肉が原因の食中毒が発生したのは、2010年9月以来。商業捕鯨は19年7月に再開され、拠点となる石巻市鮎川では今年4月、32年ぶりの水揚げがあった。