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ブックマーク / d.hatena.ne.jp/FUKAMACHI (6)

  • コンビニ。バブル後の夢を食らって - 深町秋生の序二段日記

    たとえば私の故郷の近くに米沢市という町があるのだが、たいそうでっかい流通団地があり、それこそちょっと前まではたくさんの派遣労働者を抱えて半導体やらテレビの部品やらを作って羽振りがよかったのだけれど、金融バブルが弾けて輸出産業がぽしゃってからはどこも虫の息であってハローワークはぎゅうぎゅう状態。 工場近辺にあるコンビニも、今まで派遣のあんちゃんが、弁当やらチュウハイやらをどかどか買いこんでくれたのだが、こんな状況であるために同様に虫の息……という噂を耳にしていた。まあどこの地方でも転がっている話である。 車を脚のように使う田舎にあってはこの厳しい時代、定価で売りつけるコンビニなんて利用する人は減る一方で、この辺鄙な田舎である南陽市にすらイオン系の24時間スーパーができたこともあり、コンビニ討ち死にの風景がそこかしこで見られるわけだが、これもよく聞く話である。潰れたコンビニの建物に千円床屋や中

    コンビニ。バブル後の夢を食らって - 深町秋生の序二段日記
  • 深町秋生の序二段日記

    東京の人口が未だに増え続けているという。もうすぐ1300万人を突破するとか。 仕事を追い求めて地方の人間がぞくぞくと集まっているのであろう。しかしそれだけではなく、リタイヤした高齢者もけっこう東京に向かっているのではないかと思う。仕事ほしさだけで人は上京するわけではないようだ。 先日、TBS系の深夜ドキュメント番組「ドキュメント・ナウ」を見た。この番組はわりと好感が持てて、大衆の現状というものを過剰に(古舘の過剰に深刻ぶった面にはうんざり)伝えることがない。テンポよく淡白にやるから鼻につかない。 先日は札幌における高齢者の集団生活の姿を追っていた。さまざまな理由で田舎で暮らせなくなった高齢者らが、札幌の元学生寮に集まって、スタッフとともに共同で生活するというもの。半介護施設といった感じだろうか。若者の減少によって空いた都会の学生寮に、地方で住めなくなった老人が集まるという姿が大変おもしろ

    oriono
    oriono 2009/02/03
    「かつては「リタイヤしたら田舎で悠々自適」というのが中高年にとって理想の人生ではあった。しかし現実は逆のような気がする。「車の運転ができないやつは人であらず」という酷薄な街づくり」。
  • 深町秋生の序二段日記

    闇金ウシジマくんはこれまでも何度も取り上げてるが、最新刊12巻を経て、さらにぐっと文学性が増し、なんだか手の届かない高みに達した感があり、びっくりしてしまった。 連載当初こそはトサン(十日で三割)というハッタリ感ばりばりの闇金世界と、コミックらしい味付け濃い目のキャラクター、それにギトギトの暴力描写、倫理や道徳を軽くフライングした世界観で世の暴力グルメの舌を満足させてきたのだが、ついに最近では文化庁メディア芸術祭推薦作品に選ばれるなど(「いかにこの国がダメになっているのかを執拗に描いた作品に、国が優秀作品として推薦してしまうのだからなかなか懐深いというか。まあ別に役人が選んだわけではないんだろうけどかなり喜劇だ)、徐々にこのマンガは変化しつつある。 初期は最低なヤンキーや、怠惰なニート、ショッパホリック(買い物中毒)に陥ったOL、パチンコ狂いのフリーターなどの生態を濃密に描き、彼らに懲罰を

    深町秋生の序二段日記
    oriono
    oriono 2008/09/05
    「戦後、幸福のスタンダードなモデルとされたサラリーマンのファミリー層というのが、現代ではもっとも身動きのとれない最悪の地獄だという真実をこの作品では描かれている」
  • 深町秋生の序二段日記

    「東京デッドクルージング」おかげさまで評判がよく、書評も徐々に目にするようになり、取材の申し込みも複数あり、ありがたい状況だ。 去年から今年にかけてとにかく取材(と称して)しょっちゅう上京してはあちこち都内をうろついたが、そこで改めてはっきり感じたのが「東京も充分にださくて貧乏で郊外」ということだった。 http://www.hayamiz.jp/2008/08/post-3dc1.html(【A面】犬にかぶらせろ! 『東京デッドクルージング』東京論としてのノワール小説) 1980年代に、映画『ブレードランナー』や『AKIRA』などが荒廃した未来都市のイメージを提示したけれど、その後に続く未来都市像というとあまりパッとしたものではなかったように思う。その荒廃した未来都市のイメージを、この『東京デッドクルージング』は更新しようという意志が感じられる。この作品で描かれた東京をひと言で表すなら、

    深町秋生の序二段日記
  • 深町秋生の序二段日記

    エコや燃料高騰で自動車が話題になることが多い。 月末となるとガソリンスタンドが大混雑する風景が、新しい郊外の風景として定着しそうだ。月が変わるたびに値上げされているのだから。先月も道路に行列の車がはみ出していて、いたるところの街道に給油待ち渋滞ができていた。 ただでさえ自殺者が多い(凶悪事件なんかさっぱり起きない平和な町だけど、とにかく自殺とひき逃げだけは毎日のように起きている)貧乏タウンだというのに、ガソリンの値上げは地元民にとってかなり痛い。なにしろ自動車がなければどこにも移動できないからだ。 かつて自動車は個人主義のアイコンであり、アメリカ的な自由を示す代表的なアイテムだった。戦後は「おれもいつかは自家用車を」と誰しもが夢を持ち、バブル期は「いつかはアウディ、いつかはパジェロ」とかに変わっていった。車はずっと成功の象徴でもあったのだ。そしてそのころになると誰もが持っているものとの前提

    深町秋生の序二段日記
  • 深町秋生の序二段日記

    出遅れた話題だがコンビニの深夜営業規制うんぬんという話があった。 世の中エコだからコンビニは営業をちょっと控えろというやつ。しかしいつも思うのだが「自粛を要請」という言葉には違和感を覚える。他人に請われてなにかをやめたら、それ自粛とは呼ばないだろう。 それにどうせ規制をくわえるのならコンビニよりもどちらかというと自販機のほうが問題のような気がする。深夜の誰もいかないであろう公園や野球場や公民館の前にでんと設置されていて、いつ買われるかもわからないジュースをひたすら冷やし、もしくは温めつづけてるほうが変だ。しかもこれは昔ゆうきまさみの「究極超人あ〜る」でもネタにされていたが、東北地方をなめてはいけないのだ。じっさい信じられないような山奥の辺鄙な道のそばでもきんきんに冷えたコカコーラや生茶を味わうことができる。また最近の自販機にはゴミ箱すら設置されていないところも多く、ただの売りっぱなしであた

    深町秋生の序二段日記
    oriono
    oriono 2008/08/15
    おっしゃるとおりだと思った。コンビニ規制にはほかの思惑があるような気がしてならない。/「コンビニは規制緩和の実験場、もしくは最前線の場であったような気がしないでもない」
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