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ブックマーク / trivial.hatenadiary.jp (15)

  • 直流人口 - 一本足の蛸

    最近、としのせいか物忘れがひどくなったので、何か思いついたらすぐにメモをとっておかないと、二度と思い出すことができない。 まあ、すぐに忘れてしまう思いつきというのは、所詮その程度のものだと割り切ってしまえばいいのだが、下らないことや役に立たないことでも完全に無に帰すのはさびしいものだ。 そこで、しばらく前まで外出するときにはいつもメモ帳を携帯していたのだが、あるとき、車中にかばんを置いて温泉に入っている間に車上荒らしにあい、窓ガラスを割られて鞄を盗まれてしまった。それで、今はメモ帳がない。 メモ帳のかわりに今はTwitterでつぶやくことにしている。Twitterは他人の目に触れるのが前提だから、私的なメモには向かないようにも思ったのだが、案外、ただの思いつきを他人に読まれて困ることはない。 前置きが長くなったが、先日のつぶやきをひとつ紹介しよう。 「交流人口」という奇妙な概念、いや特定の

    直流人口 - 一本足の蛸
  • コミケとラノベから離れたらオタク文化の「今」が皆目見えなくなった - 一本足の蛸

    先日、久しぶりに日橋界隈を徘徊した。 特に用事があったわけでなく、阪堺電車の運賃がどこまで乗っても200円になったので浜寺駅前から恵美須町まで乗りとおしたついでに日橋まで足を伸ばしたのだが、街の風景は以前とさほど変わっていないのに、まるで異国のように感じられた。というのは、あちこちのオタク系ショップのポスターや立て看板に描かれているキャラクターも、そこに書かれている作品名もさっぱりわからないからだった。 考えてみれば、日橋で散財するような消費生活から足を洗ったのは10年近く前のことだ。だから、今のはやりがわからなくなっていても何の不思議でもない。とはいえ、日橋で買い物をしなくなってからでもちょくちょく街歩きはしていたし、その際にも何がなんだかわからないオタク的物件は数々目にしていたのだが異国風景のようには感じなかった。 ということは、先日の違和感は、単に「わからない」ということ以上

    コミケとラノベから離れたらオタク文化の「今」が皆目見えなくなった - 一本足の蛸
  • 麻酔銃は魔法の杖ではない - 一本足の蛸

    市街地に現れたクマを駆除し人命を守るために活躍してきたのが猟友会のメンバーだ。その全国組織「大日猟友会」部に話を聞くと、この3、4日で50を超える非難のメールや電話が相次いでいるという。大日猟友会は取材に対し、 「クマがどれだけ危険なのか、現実を分かっていない人が多い。人間の命がかかっているのに、クマはかわいい、だとか、クマが可哀想だとか、もうガッカリを通り越して、参ったという感じだ」 と嘆く。批判の中には麻酔銃を使え、山に誘導すればいい、といったものがあるが、どれも突然民家近くに現れた野生のクマに対しては机上の空論だと打ち明ける。 こんな時、良く言われるのは「麻酔銃で捕まえて、山に放してやればいいのに・・・」という話です。しかし、それは麻酔銃や麻酔薬の特性を知らない人の意見です。麻酔銃の弾が当たったら、動物はすぐにバッタリ倒れると思っている人が多いのですが、それはテレビで「野生の王

    麻酔銃は魔法の杖ではない - 一本足の蛸
  • この幸福な人口減少をいつまでも - 一本足の蛸

    人口が減少するということはいいことなのか、悪いことなのか。突き詰めて考えれば価値観次第ということになるだろう。つまり、物事はあまり突き詰めて考えないほうがいいということだ。 人口が右肩上がりに増えていくことを前提に社会が構成され制度が運用されているときに人口減少が発生すると、さまざまな問題が発生する。今の日がまさにその状態だ。これはかなり困ったことだ。 しかし、考えてみれば、今の日が直面している人口減少はどちらかといえば幸福な人口減少なのではないだろうか。というのは、戦乱、疫病、災害、飢餓などが原因で不幸な人口減少が生じた例は歴史上数多い。これまで人類が潜り抜けて来た悲惨な歴史を振り返るたびに、「ああ、よかった」と胸をなでおろしたくなる。 だが、油断は禁物だ。なるほど、今の日の人口減少は高齢化に伴う死亡者数の増加に出生が追いついていないという平和な事情によるものだが、このままジリ貧状

    この幸福な人口減少をいつまでも - 一本足の蛸
    oriono
    oriono 2010/10/15
    こういう議論はhttp://www.amazon.co.jp/dp/4761523417/あたりが先駆だったかな。
  • 推定無罪は報道を拘束せず、いはんやブクマをや - 一本足の蛸

    昨年、厚生労働省の局長が逮捕されたとき、マスコミ各社は彼女を犯罪者扱いし、多数のブックマーカーが追随した。 今日、検察庁の主任検事が逮捕され、マスコミ各社は彼を犯罪者扱いし、多数のブックマーカーが追随している。

    推定無罪は報道を拘束せず、いはんやブクマをや - 一本足の蛸
    oriono
    oriono 2010/09/22
    時々一歩立ち止まって考えてみるべきだよね。自省もこめて。
  • ジャスコが高める田舎の「文化的な水準」 - 一本足の蛸

    ファスト風土とか言ってジャスコ批判している人って、今の田舎でジャスコがどんだけ文化的な水準を高めるために貢献しているか知らないでしょう。 「文化」という言葉にはふたつの意味がある、という話を昔聞いたことがあるる。 「未開」の対義語としての「文化」。「文化包丁」「文化住宅」など。 「自然」の対義語としての「文化」。「文化遺産」「文化人類学」など。 「文化的な水準」という言い回しは前者の意味での「文化」に関わるものだと思うが、後者の意味での「文化」についてもし水準を測ることが可能だとすれば、その指標は多様性や独自性などに求められるだろうと思う。その観点からいえば、ジャスコが田舎の「文化的な水準」を高めるのに貢献しているとは言い難い。 「ファスト風土」というキーワードをもとにジャスコ批判をする人に対して、ジャスコが「文化的な水準」を高めていると指摘したところで、拠って立つところが違いすぎて議論が

    ジャスコが高める田舎の「文化的な水準」 - 一本足の蛸
  • ある「カリスマ」の講演 - 一本足の蛸

    先日、某観光カリスマの講演会に行ったときのこと。その「カリスマ」は、観光による地域振興をテーマに、自分が関わった事例がいかに成功したかを熱く語り、自分が関わっていない事例がいかに失敗したかを面白おかしく語ってみせた。その後、質疑応答の時間になり、聴衆のうち数人がそれぞれ自分の抱えている問題について「カリスマ」の意見を問うた。すると、それぞれの質問に対して、 ほとんど考え込むことなく即座に口を開くが、 質問に真正面から向き合わずに自分の関わった事例の紹介に強引に結びつけ、 延々と自慢話をして結局、質問に答えないままおしまいにする。 ということを繰り返した。 なるほど、全国各地で講演会やセミナーを数多くこなしている人は違うものだ、と感心した。 こういう賢しい*1人の真似はなかなかできるものではない。 *1:「さかしい」と読みます。常用漢字表には載っていませんが、覚えておいて損はないでしょう。

    ある「カリスマ」の講演 - 一本足の蛸
  • その理屈はおかしい - 一本足の蛸

    地域再生の罠 なぜ市民と地方は豊かになれないのか? (ちくま新書) 作者: 久繁哲之介出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2010/07/07メディア: 新書購入: 23人 クリック: 403回この商品を含むブログ (54件) を見る 飲店とコンビニエンスストアは、ビジネスや観光などの消費で流入する交流人口の多い地域に集中して出店する。そして、その店舗数と交流人口数は比例している。視点を変えると、飲店の質量をあげて人々の交流を促すことで交流人口をあげることも可能である。それは飲店・コンビニエンスストア数それぞれ第1位の沖縄県と北海道に見てとれる。沖縄県と北海道は日を代表する観光地であり、飲目当ての観光客も多い。 『地域再生の罠』を読むと「いいこと書いてるな」と思うところもあるのだが、ところどころ首を傾げたくなるような論述もある*1。中でも我が目を疑ったのが、209ページに書かれ

    その理屈はおかしい - 一本足の蛸
    oriono
    oriono 2010/08/11
    おもしろかった第4章だけでも感想を書いていただきたい。
  • 成功事例みんなで真似すりゃ共倒れ - 一本足の蛸

    地域再生の罠 なぜ市民と地方は豊かになれないのか? (ちくま新書) 作者: 久繁哲之介出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2010/07/07メディア: 新書購入: 23人 クリック: 403回この商品を含むブログ (54件) を見る先日、このに言及したとき、書き忘れていたことがあるので、ちょっとだけ追加する。 まず、『地域再生の罠』の「はじめに」から引用。なお、原文の丸付き数字は丸括弧に改めた。 地域再生策のほとんどは、「成功事例に倣う」という発想にもとづいている。この「成功事例模倣主義」には大きな二つの欠陥がある。 (1)専門家が推奨する成功事例のほとんどが、実は成功していない。 (2)稀にある「当の成功」は、異国や昔の古い話であり、しかも模倣がきわめて難しい。 ここに掲げられている「二つの欠陥」には全く同意する。だが、それが「成功事例模倣主義」の欠陥のすべてではないだろう。もう

    成功事例みんなで真似すりゃ共倒れ - 一本足の蛸
    oriono
    oriono 2010/08/11
    「○○よさこい祭り」の類が陳腐なのは同感。だが、よさこいは全国的なネットワークでつながっているので、そこに参入することで、地域間連携のメリットを享受できている側面はあるように思う。
  • 「都市が拡大する理由と、郊外の畳み方」に関するおぼえがき - 一本足の蛸

    都市が拡大する理由と、郊外の畳み方 - Thscを読んで思いついたことを忘れないうちに書き留めておく。元記事と同じく投げっぱなしだが、もしかしたらヒントくらいにはなるかもしれないので公開することにした。 以下、出典を明記していない引用文はすべて上記リンク先から。 都市は拡大しているのか縮小しているのか もう都市はとっくに拡大しようとしていない。勝手には増えないと言っておいて何だけど、むしろ都心回帰しようとしている。 東京では都心回帰現象が生じている、というのは今ではほぼ常識だ。少し前に大阪の淀屋橋近くに高層マンションが建設されているのを見かけたことがあるが、たぶん大阪でも都心回帰が進んでいるのだろう。だが、都市一般について同じことが言えるのかどうか。地方の中核市レベルの都市*1でも都心回帰現象が見られるのなら、「もう都市はとっくに拡大しようとしていない」と言ってしまっていいのだろうけれど。

    「都市が拡大する理由と、郊外の畳み方」に関するおぼえがき - 一本足の蛸
  • 「コンパクトシティ」と「限界集落」 - 一本足の蛸

    2月に書いた高度に発展した都市に住む人は郊外と山村の区別がつかないという記事に、今日になっていきなりブクマがいくつもついていたので驚いた。 コンパクトシティは限界集落を見捨てない - シートン俗物記で紹介されたのが原因らしい*1が、「高度に発展した都市に住む人は郊外と山村の区別がつかない」を*2自分で読み返してみるとあまり内容がない*3ように思う。というのは、「コンパクトシティ」と「限界集落」を同じ問題圏に属するものだと単純に考える人々の誤謬を誹るばかりで、なぜ両者を対立項として論じてはいけないのかという理由については何も触れていないからだ。この点に興味のある方は上記でも言及した「コンパクトシティの誤用」*4をお読みいただきたい。 さて、コンパクトシティは限界集落を見捨てないには2つの提言がなされている。それぞれについて少し感想を述べておこう。 ですから、木材の輸入全面禁止を提唱しましょう

    「コンパクトシティ」と「限界集落」 - 一本足の蛸
    oriono
    oriono 2008/10/01
    Dr-Seton氏、kanose氏経由でこの問題がちょっとした関心を集めてるみたい。twitter遊びのこうじてるヒマがあったら、僕も何かまとめておけばよかったな…
  • 高度に発展した都市に住む人は郊外と山村の区別がつかない - 一本足の蛸

    地方都市の問題と限界集落の問題。 - うさたろう日記 はてな版。 地方都市の問題と限界集落の問題(その2) - うさたろう日記 はてな版。 昨年大いに流行した「限界集落」。そして、「限界集落」ほどではないけれど、そこそこ知られるようになってきた「コンパクトシティ」。このふたつの言葉は全然別の文脈から生まれてきたもので、来対比して論じるべきものではないのだが、最近どうも両者を同じ土台で論じる人が増えてきているような気がする。いや「論じる」と言えば聞こえはいいが、はなから結論は決まっている。「限界集落を維持するのにはコストがかかる。そんなことに余計な金を費やすより、集落に残った人を中心市街地に移住させて、コンパクトシティを目指すべきだ」という結論が。 全くばかげた主張だが、地方都市の規模とか、中心市街地と郊外の距離とか、平野部の農村地帯と山間の小集落の違いとか、そういった事柄について知識のな

    高度に発展した都市に住む人は郊外と山村の区別がつかない - 一本足の蛸
  • 限界集落繋がりで - 一本足の蛸

    なぜ限界集落応援的な報道が多いのでしょう -OKWave 競争原理VS保護政策 「限界集落」ネットで火花 地方の疲弊は都市にも影響 末端に居座り…税金の無駄 ワードBOX / 西日新聞 生まれたときからあちこちを転々として育ってきた人には、山村に生まれ育って半世紀以上同じところに住み続けてきた人の土地に対する思い入れは体感できないだろう。住居は代替可能であり金銭的に補償可能であるという考えの人は、公費を投じて過疎地の住環境を守ろうとする発想にはついていけないだろう。このディスコミュニケーションは如何ともしがたい。 今はまだ、山村に生まれ育って就職の際に都会に移り住んだ世代が一定の発言力を持っていて、ある意味、かすがいになっているが、いずれ生まれながらの流浪の民が日社会の中心を占めるようになれば、限界集落支援の動きなど吹っ飛んでしまうことだろう。今は過渡期に過ぎない。 だったら、せめてそ

    限界集落繋がりで - 一本足の蛸
  • ネガティヴな話題に触れるとうきうきしてきませんか? - 一本足の蛸

    地方を殺すな!―ファスト風土化から“まち”を守れ! (洋泉社MOOK) 出版社/メーカー: 洋泉社発売日: 2007/10メディア: ムック購入: 4人 クリック: 118回この商品を含むブログ (11件) を見る副題からもわかるとおり、三浦展が『ファスト風土化する日―郊外化とその病理』で示した「ファスト風土」というキーワードをもとに、地方の中心市街地の衰退と野放図な郊外開発に関するルポをまとめただ。表紙には、その三浦展のほか、大西隆や藻谷浩介などその筋の有名人の名前が並んでいる*1が、いずれも聞き書きで、特に目新しいことを言っているわけではない。『逆都市化時代―人口減少期のまちづくり』や『実測!ニッポンの地域力』を読んでおけば十分だ。むしろ、無名のライター*2のルポ記事のほうが読みごたえがあった。ところどころ筆が滑ったのか、憶測で物を言っているような箇所もあったが、その分熱がこもって

    ネガティヴな話題に触れるとうきうきしてきませんか? - 一本足の蛸
    oriono
    oriono 2008/08/27
    「「自由のためなら破滅をも辞さず」という考えの人には通用しないだろうなぁ、とも思う。また、復古主義者に都合のいいところだけつまみ食いされてしまう恐れもある。どちらに転んでも日本の未来は暗い」
  • 文化の敵は市場原理主義だけとは限らない - 一本足の蛸

    文化の需要 - good2nd経由でasahi.com:橋下知事が芸術論「残る文化は必死さが違う」 - 政治を読んだ。知事の発言はいつもの橋下節なので特に目新しいところはないが、学生側の「弱肉強」発言は少し気になった。もっとも、この種の記事は語気の強いところだけ抜き出して紹介するが常なので、文脈がわからないと批判もしづらい。 ここでちょっと脱線。ふと思いついて記事の一節を改変してみた。 橋下知事が「僕は学者や有識者に、人間にとって有用性がなくても守るべき自然を守れと批判されているが、有用性があろうがなかろうがお金をつぎ込むべきか」と問いかけると、「自然を費用対効果で考えるべきではない」との意見が出た。ただ、「有用性がなければ消えるのが当然。弱肉強だと思う」という声もあった。 最後は「残る種と残らない種の違いは、生き残りを図る生物の必死さ。消えそうだからといって、行政が特定の何かに金をぶ

    文化の敵は市場原理主義だけとは限らない - 一本足の蛸
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