ニュースサイト「マイニュースジャパン」を中心に、企業のパワハラ問題や労働争議を追いかけ、常に弱者の立場にたった取材を続けるジャーナリストの佐々木奎一。独自のルートで取材した、企業裁判のか中にある人々の声を世間に届ける! パワハラが蔓延しているといわれて久しい。あまり知られていないが、実は名の知れた大企業でも、それは横行している。例えば「社員に優しい」という社風で有名なカラー複合機大手の富士ゼロックス(以下、富士ゼロ)である。 D氏(30代後半、男性)は2009年夏に富士ゼロに入社した。内臓の病気を患っており、障害者者雇用での入社だった。入社を決めた最大の動機は、富士ゼロは障害者者に優しいということで有名だったことと、フレックスタイム制度での採用だったことだった。 D氏の配属先は東京都中央区にある支店だった。そこには約50人の社員がいた。D氏は3カ月間の試用期間を経て、晴れて正社員となり、大