世界自然遺産・知床の北海道斜里町側の海岸で、肩や腰の骨が浮かぶほど痩せこけたヒグマを同町の漁師が撮影した。知床では痩せたヒグマの目撃例が相次いでおり、ヒグマ対策に当たる知床財団は、深刻な餌不足が背景にあると指摘する。 激痩せヒグマは8日午前7時ごろ、カムイワッカの滝近くの河口でマス漁をしていた古坂彰彦さん(53)が撮影。岩場で30分ほど川を眺めていたが、重そうな足取りで山へ去ったという。4日には、痩せた子グマの死骸が定置網に引っかかっていたという。古坂さんは「サケ、マスは例年の3割程度しか取れていない」と話す。(共同)