ウォールストリート改革の目的は、主に二つあったと言えると思います。 1つ目は消費者の保護で、複雑な金融商品によって一般投資家が被害を受けることを妨げること。そしてもう1つは、こちらがこのブログの主要な関心事でもあるのですが、金融機関の税金による救済の必要性をなくす事、つまり「Too Big To Fail(大きすぎて潰せない)」問題に対応して、金融機関の活動範囲を厳しく制限することです。 消費者保護については、ここで詳しくは触れませんが、Fed(米連銀)の中に、消費者保護を司る機関を新設し、そこが消費者向けの金融商品の監督に当たるようです。当初オバマ大統領は、この機関を完全に独立した機関とすることを主張していましたが、後述の通り、圧倒的に強化されることになったFedの監督権との関連で、「独立機関」としてFedの中に設立されることになったようです。 金融機関規制については、2008年の金融危