出光興産は9日、ベトナムでバイオディーゼル燃料の原料となる油脂植物「ヤトロファ」の試験栽培を本格化すると発表した。将来の再生可能エネルギー原料として有望視されており、出光は現地の石油大手ペトロベトナムオイルと共同で品種改良や栽培方法の研究に取り組んで収穫量を高め、事業化の可能性を探る。 オリーブのような実をつけるヤトロファは、毒性があり食用にならないが、荒れ地や少ない降水量でも育つ特徴を待つ。 出光はベトナム中南部のビンディン省に2ヘクタールの試験栽培農場を設け、6月から栽培を開始。このほど初収穫に成功した。 今後、気象条件が異なる2カ所に農場を設け、計3カ所・6ヘクタールに拡大する。1ヘクタール当たり6トン以上の収穫をめざし、搾油や加工技術も開発する計画だ。 東南アジアでのバイオ燃料開発では、タピオカなどの食用原料となるキャッサバ芋を利用したバイオエタノールが先行しているが、食料を燃料と