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ブックマーク / shinka3.exblog.jp (12)

  • 札幌も花 理研騒動に対する最後のコメント | 5号館を出て

    にもかかわらず、ちょっと心は沈んでおります。 今朝見た朝日の記事にかなり衝撃を受けてしまいました。例の「理研騒動」で処分を受けることが想定されている側の弁護団の弁明書が報道陣に公表されたという報道です。その中で投稿した論文原稿に対して戻ってきたコメントへの対応について書かれた部分があるのですが、少なくとも科学をするものとしては「常軌を逸した」態度と言わざるを得ないことが書かれていました。 例の論文はNatureに投稿される前に、Scieneなどにも投稿されていたということなのですが、Scienceの判断はリジェクト(つまり、再投稿不可)だったのですが、それに対してこんなことが述べられています。 ・サイエンス誌からのメールでは、論文が却下されただけでなく再投稿が許可されていない。コメント(指摘)を精査することは通常ない。再投稿できないのであれば、意味がないからだ。 我々はたとえリジェクトされ

    札幌も花 理研騒動に対する最後のコメント | 5号館を出て
    ruletheworld
    ruletheworld 2014/05/29
    『共著者全員で共同正犯として責任をとってもらうしかない』まったくその通り。いくら優秀な研究者がいたとしてもその席を他の研究者に渡した方が科学のためになる
  • 2011年に取り下げられた論文トップ5 | 5号館を出て

    年度末には、今年の10大ニュースとかヒット曲トップ10とか、今年の重要な出来事を振り返る企画が多くなるのですが、こちらはあまり楽しくない話題かもしれませんが、Scientific American のニュースで「今年、科学の専門誌で取り下げられた重要論文」というタイトルの記事がありましたので、ご紹介します。 まあ、論文の取り下げ自体はそれほど珍しいことではなく、著者たちによってすでに発表された論文に間違いが発見されたなどという理由で有名雑誌でも何百という論文が取り下げられています。 しかし、発表された時にマスコミを賑わせるような事件や大発見として、その内容が社会的に広まり、場合によっては多くの人の行動に影響を与えるようなインパクトを持った論文が取り下げられるということになる場合には、、「間違ってました」では済まない影響が論文の取下げ後も社会的影響を与え続けることがあります。 有名な所では、

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  • 「冷温停止」でも 'cold shutdown' はしていない | 5号館を出て

    毎日毎日、冷却のために水を注ぎ続けていて、その水の温度が100℃を越えず沸騰がなくなっている状態をどうやら「冷温停止」といっているようですが、破壊された原子炉ではどこどどうやっても shutdown =運転停止と言える状態にならないことは誰でも直感的には感じることだと思います。 日政府はとうとう「冷温停止」を宣言したらしいですが、BBCのニュースで Japan PM declares 'cold shutdown' at Fukushima (日はフクシマで、冷却された状態で原子炉が運転を停止したことを宣言した)という見出しが書かれているのを見ると、明らかに外国ではこの「宣言」を非科学的なもの、あるいは狂気の沙汰の暴走というようなニュアンスで捉えていると感じられます。 そもそも 'cold shutdown' =冷温停止とは、正常運転している原子炉を制御棒によって反応を停止させ、300

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  • ついに発見された光合成植物の脊椎動物細胞内での共生 | 5号館を出て

    私が良く学生に出す質問のひとつに、無脊椎動物ではたくさん光合成植物を細胞内共生させて光合成の恩恵にあずかっているものがいるのに、なぜ脊椎動物ではそれが発見されていないのか、というものがあります。今まで発見されていないのだから、非常に稀なことは間違いないとしても、実は脊椎動物ではなんらかの共生できない理由があるのかもしれないということを考えてもらいたいという問題です。 ところがなんと日発表になったPNASのオンライン早版には、その「常識」が打ち破られる論文が出ていました。サンショウウオ(spotted salamander (Ambystoma maculatum))の細胞の中で光合成する緑藻(green algae (“Oophila amblystomatis”)です。 Published online before print April 4, 2011, doi: 10.1073/

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  • ベトナムのレストランのメニューにあった新種の単為生殖トカゲ | 5号館を出て

    つい先週、ボアの単為発生の話題を取り上げましたが、またまた単為発生ネタです。今回も同じ爬虫類ですが、ヘビではなくトカゲです。ナショナルジオグラフィックのデイリーニュースからです。 New Self-Cloning Lizard Found in Vietnam Restaurant ベトナムのレストランで新種のクローン繁殖トカゲが発見された Leiolepis ngovantriiと名付けられた新種のトカゲは、なんとベトナム人がよくべていたもので、ベトナムの南東部のメコンデルタ地帯ではレストランのメニューにもあるということです。 カナヘビにちょっと似ているかわいいトカゲですね。 研究者が調べたところ、これはいままで報告されていない(記載されていない)新種のトカゲで、しかもオスがいないのに繁殖している単為発生の種だったということがわかりました。 これが新種の記載論文ですが、残念なことに北大

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  • ついにミステリー・クレイフィッシュの種が同定された | 5号館を出て

    ではミステリー・クレイフィッシュと呼ばれて、今や時折ホームセンターですら売られていることがある、Marmorkrebs (marbled crayfish:大理石模様のザリガニ)は、ザリガニ類では種の同定に決定的に重要なオスの交尾器がわからないため発見から10年近くもたちながら、未だに種名が決まっていませんでした。 うちの研究室でも5年ほど前にいただいた3匹のメスから、どんどん増えて経代されて今日に至っています。半分冗談で、我々が種として記載して種名を決めようかなどと話していたこともあるのですが、この度ついに種名を決めた論文が出版されました。 Contributions to Zoology, 79 (3) – 2010 The enigmatic Marmorkrebs (marbled crayfish) is the parthenogenetic form of Procamb

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  • ニセ科学と戦い続けたサイエンスコミュニケーター没 | 5号館を出て

    Martin Gardner, 95, math and science writer, dies (AP) MY WORLD IS A LITTLE DARKER… (James Randi) マーティン・ガードナー(Martin Gardner)と聞いても、すぐに誰だかわかる人はそれほどたくさんいらっしゃらないかもしれませんが、「奇妙な論理〈1〉―だまされやすさの研究」や、「奇妙な論理〈2〉なぜニセ科学に惹かれるのか」というのタイトル、さらには「自然界における左と右」、我々の年代ならScientitic American(日系サイエンス)で連載されていた「数学ゲーム」と聞くと知っている方はかなり多いと思います。 私も訃報を聞いたときに一瞬、誰だろうと思ってしまいましたが、上に挙げたAPの記事や友人の弔文を読んで、思い出しました。 95歳だったということなので、天寿をまっとうしたと言え

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  • 5号館のつぶやき : オンライン雑誌の価格が上がり続けている

    大学で研究活動をしていて、欧米系の学術雑誌に依存している人間にとっては、学術雑誌にアクセスできるかどうかは、極端に言うと研究生命を左右するほどの重大事です。今日のニュースで電子学術雑誌の購読料が高等を続けていることが取り上げられています。 (C) photoXpress 学術雑誌:ネット購読料高騰に悲鳴 3年で2.5倍 科学や医療などの学術雑誌がネット上で閲覧できる「電子ジャーナル」の購読料が高騰を続け、各大学の図書館が悲鳴を上げている。国内の大学全体の購読料は04年度の約62億円が07年度には約155億円に急増。 ・・・ 文部科学省は04年度から購読料調査を行っている。同年度の国公私立大全体の購読料は61億9800万円(1校平均865万円)だったが、07年度は155億2600万円(同2064万円)に膨れた。国大図協の事務局でもある東京大は国内の大学では最高額の年間約10億円の購読料を支払

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  • クローズアップ現代: 教育に穴が空く ~“非正規”教員 依存のひずみ~ | 5号館を出て

    先ほど放送していた、NHKのクローズアップ現代は、日の公教育がすでに崩壊してしまったことを示していました。 11月6日(木)放送 教育に穴が空く ~“非正規”教員 依存のひずみ~ 昔から、小中高校の非常勤講師をする方々の多くは、チャンスがあれば正規教員になりたいと思っているので、信じられないほどの待遇の悪さにも耐えて、お小遣い程度にしかならない非常勤講師を続けながら、教員試験に挑んできたのだと思います。 ところが、「財政難に苦しむ多くの自治体では、ここ数年、教育予算を抑えるため、正規の教員数を削減し続けてきた」ということです。ということは、たとえ非常勤講師を続けていても正規の教員として採用される可能性はどんどん低くなってくるわけで、これではやっておられないと非常勤講師を辞めてしまう人も増えているのではないでしょうか。 実際、番組にでてきた非常勤の方々の生活ぶりを見ていると、見ている方がつ

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  • 米を焼却処分にし始めたようです | 5号館を出て

    NHKのニュースによると、流用問題のもとになったカビ米などの焼却処分が始まったということです。もったいなくないですか。 高いお金を出して買ったものが、農薬に汚染されていたり、カビが生えたりして用にならなくなったものを、後は野となれということでいかがわしい業者に販売した農水省の責任は当然厳しく問われなければならないと思いますが、だからと言って焼却するのが正しい処置だとはとうてい思えません。 私が小学生の頃は、たとえ米粒ひとつでも粗末に扱うと「目がつぶれる」と言われて、お米を大切にすることを厳しくしつけられました。同じ年代の人は皆同じだと思います。お百姓さんが、大変な思いをして手間をかけて育てたものだからという話もいやというほど聞かされました。 そういうふうに育った人間からみると、余ったごはんを捨てることすら心が痛みますから、袋ごと米が燃やされている映像を見ると、たまらない気持になります。た

    米を焼却処分にし始めたようです | 5号館を出て
    ruletheworld
    ruletheworld 2008/10/07
    焼却しか出来ない無能公務員を減らして50人の博士を雇うべき
  • 青くなっている大学の最後の息の根を止める | 5号館を出て

    昨日付けで、国立大学協会が「緊急アピール」を出しています。 pdfファイルで出すという時点で、この組織のやる気のなさが伝わってくるのですが、いちおうリンクを貼っておきます。 概算要求基準における国立大学法人運営費交付金の削減幅を3%とする方向の検討について(緊急アピール) 全文が転載されているサイトがありますので、こちらをごらん下さい。 要するにまだ伝聞の段階ですが、「来年度概算要求基準における運営費交付金や私学助成費の削減幅を3%とする方向で検討が行われている」という情報を得て、それに対しての緊急アピールを出すということのようです。 国立大学が法人化されて、毎年1%ずつ運営交付金が一律に削減されて今年で4年目ですから、すでに4%の削減が行われていることになります、ここで来年度から3%の削減が上乗せされると7%の削減になり、体力がなくなりかけている大学はここで臨終宣告を受けることが充分考え

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  • 日本の博士課程が定員割れしたのでベトナムから学生を呼ぶということなのだろうか | 5号館を出て

    昨日の夕刊の記事にこれが出ていて、最初は意味がわからずしばらく呆然と記事を見ていた記憶があります。 博士養成、ベトナムから1千人 政府、ODAで受け入れ 政府は08年度から20年度にかけて、途上国援助(ODA)を使ってベトナムの若者1000人以上を日の大学院に入学させ、博士を養成するプロジェクトを始める。 外務省などによると、ベトナムが求めているのは主に理系の分野で、情報技術(IT)、機械工学、素材、ナノテクなどの先端技術をはじめ、全般にわたる。ベトナムから国費で受け入れている博士課程の留学生は現在年25人程度だが、この枠を08年度から徐々に拡大し、3年後をめどに大規模な受け入れを目指す。 受け入れに前向きな主な大学院は東京、京都、早稲田、慶応、立命館、長岡技術科学など。日側は200億円以上の費用が必要とみられる。 日側としては、優秀な若者を日で育て、両国の関係を深めたい思惑がある

    日本の博士課程が定員割れしたのでベトナムから学生を呼ぶということなのだろうか | 5号館を出て
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