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ブックマーク / yaminomabot.hatenadiary.jp (10)

  • 高垣楓と『第30期竜王戦七番勝負第5局羽生棋聖ー渡辺竜王』手記 - 神崎蘭子さんの将棋グリモワール

    誰か人を励ますときに、「きっとまたチャンスが来るよ」というような言葉を口にすることにあまり屈託を感じなくなったのは、案外最近のことのような気がします。 それまでだって心から言っているのに間違いはないのですけど、心のどこかで『そんな保証はどこにもない』と悟っている自分がいて、しかしそれはそれで真実には違いなく、そうやって出て来る己の言葉の空疎さが嫌になることはありました。 今は? そういう抵抗は薄れてきたと思います。 周囲に若い子が沢山いるから、というのは確かにありますね。十代というのはやっぱり特別で、輝くような個性や才能、前向きさ、彼女たちにとっては躓きもまだ糧になるのだろうと思えます。 だけど、自分も含めた同年代から年上の人達はどうでしょう? 私達は未来の時間に限りがあることを知っていますから、次はないかもしれないという思いが段々と拭いがたくなっていくのですね。 「でも大丈夫」と、今の

    高垣楓と『第30期竜王戦七番勝負第5局羽生棋聖ー渡辺竜王』手記 - 神崎蘭子さんの将棋グリモワール
  • 鷺沢文香『黄昏の丘にて』第87期棋聖戦五番勝負第5局 羽生善治棋聖-永瀬拓矢六段 - 神崎蘭子さんの将棋グリモワール

    出不精の私でも、一日における時間帯は日時計で何となく分かるものだ。日が登ってきたからそろそろ正午近いなあとか、空が赤くなってきたから夕暮れ時だなとか、おおよそは判断出来る。 それが人の一生となると、どうだろう? 今が人生の何時頃なのか、誰に分かるというのか。 私がアイドルを初めて、何年と経っているわけではない。 おそらくまだ正午にもなっていないと思う。まだまだこれから、なのだろう。 だけど、私もいつか最後のステージに立つときはきっと来る。それがいつ、どんな形で訪れるのかは分からないけれど、必ずその時は来るのだから。 どんなことにだって、どんな人にだって始まりがあれば終わりがある。 先日、茜さんと買った雑誌に掲載されていた先崎九段のコラムが、のどに刺さった小骨のように、ずっと心に引っかかっている。 『羽生ほど偉大な棋士はいない。彼は1人で世界を変えて見せたのだ。彼はシェイクスピアであり、ニュ

    鷺沢文香『黄昏の丘にて』第87期棋聖戦五番勝負第5局 羽生善治棋聖-永瀬拓矢六段 - 神崎蘭子さんの将棋グリモワール
  • 鷺沢文香『荒れ野に咲く花は』(第74期名人戦七番勝負第2局 佐藤天八段-羽生名人 二日目) - 神崎蘭子さんの将棋グリモワール

    第74期名人戦七番勝負第2局 二日目 先手:佐藤 天彦八段 後手:羽生 善治名人 封じ手41手目 ▲4八銀 昨晩はもやもやと色々なことを考えているうちに夜が更けていた。 ベッドに横になってからも、美嘉さんから教わった早囲いの手順について反芻したり、封じ手は何なのかを考えたりしていた。 アイドルになってから、書物のこと以外について想いを馳せる時間は増えた。アイドル仕事についてだけではなくて、人間関係とか、将棋のこととか。 一時は書の世界に閉じこもっていたのが無為だったように思えて、過去の自分を恨めしく思ったこともあったが、今はあまりそういう感情はない。それ以上に、かつて書物から得た知識や知見が実世界と繋がる瞬間を実感することがあって、それが何より面白い。 私という小舟が、不安定ながらも大海に向かって進みだしたということなのかもしれない。 感情の海を航海するということは、時には嵐に呑まれもす

    鷺沢文香『荒れ野に咲く花は』(第74期名人戦七番勝負第2局 佐藤天八段-羽生名人 二日目) - 神崎蘭子さんの将棋グリモワール
  • 輿水幸子の『第74期名人戦七番勝負第1局 羽生名人-佐藤天八段』観戦記 - 神崎蘭子さんの将棋グリモワール

    皆さんこんにちは!カワイイ輿水幸子です! 新しい年度が始まりましたね! 色々と環境が変わる人もいるかと思いますが、気持ちを新たに再スタートです! ボクはいつでもカワイイから関係ないですけど! そして将棋界も、年度が切り替わり成績もリセット!いよいよ名人戦の開幕です! と、序文の挨拶はこんな感じでいいですかね? いやまあ、何と言いますか。年度が替わって白紙に戻る所もあるんですけど、地続きの部分もあるじゃないですか。 今回挑戦者の天彦八段は、昨期の王座戦、棋王戦の挑戦者で、また順位戦の様子も文香さんなんかがつぶさに書いてますよね。 このグリモワールで取り上げられた数、一番多いんじゃないですか? それだけ充実していた……というのは間違いないんですけど、一方で羽生王座、渡辺棋王の壁に跳ね返されてもいるわけです。 その天彦八段の挑戦ラッシュも、棋聖戦王位戦は既に敗退してるので、この名人戦が一つの区切

    輿水幸子の『第74期名人戦七番勝負第1局 羽生名人-佐藤天八段』観戦記 - 神崎蘭子さんの将棋グリモワール
    shigak19
    shigak19 2016/04/09
    今回はアイドルマスター色はかなり薄めだけれども、しかし更新が早い
  • 神崎蘭子さんの将棋グリモワール

    誰か人を励ますときに、「きっとまたチャンスが来るよ」というような言葉を口にすることにあまり屈託を感じなくなったのは、案外最近のことのような気がします。 それまでだって心から言っているのに間違いはないのですけど、心のどこかで『そんな保証はどこにもない』と悟っている自分がいて、しかしそれはそれで真実には違いなく、そうやって出て来る己の言葉の空疎さが嫌になることはありました。 今は? そういう抵抗は薄れてきたと思います。 周囲に若い子が沢山いるから、というのは確かにありますね。十代というのはやっぱり特別で、輝くような個性や才能、前向きさ、彼女たちにとっては躓きもまだ糧になるのだろうと思えます。 だけど、自分も含めた同年代から年上の人達はどうでしょう? 私達は未来の時間に限りがあることを知っていますから、次はないかもしれないという思いが段々と拭いがたくなっていくのですね。 「でも大丈夫」と、今の

    神崎蘭子さんの将棋グリモワール
    shigak19
    shigak19 2016/03/11
    今年のA級順位戦最終局の同時中継観戦記で初めて知ったのだけれど、この水準でこの量産ぶりはかなり凄い。二次創作系将棋観戦記の金字塔となるかどうか
  • 一ノ瀬志希『While HI's Still Silent』第41期棋王戦第3局佐藤天-渡辺 - 神崎蘭子さんの将棋グリモワール

    2016 - 03 - 07 一ノ瀬志希『While HI's Still Silent』第41期棋王戦第3局佐藤天-渡辺 ベルガモット のパルファム。 狭い室内に漂う。 カーテンに遮断されたままの個室。 日光で分解されちゃうから。 アップルティーの甘ったるい匂いと、混じり合って、溶ける。 深く、深く。 流転する臭気。 鼻腔に届けば、中枢神経を刺激する。 既知の香り。帰れる刺激。 逃げ出したくなるくらい、よく知ってる。 フレちゃんは私に問う。 「志希にゃんってさー。あっちの大学途中でやめちゃったんだよね~」 「そうだよ~」 正常な心音で答える。 「どうして?どうして?」 「なんでだろう?飽きたからかな~♪んふふ~、エクスタシー!が、足りないとね。ねむーくなっちゃうんだなぁ」 不感症。 怖いものってある?私はあるよ。 慣れれば刺激は鈍くなる。 鈍くなって薄くなって何も感じなくなれば、私は貌を

    一ノ瀬志希『While HI's Still Silent』第41期棋王戦第3局佐藤天-渡辺 - 神崎蘭子さんの将棋グリモワール
    shigak19
    shigak19 2016/03/07
    今回は比較的アイドルマスター色強めか。しかしこのままほぼ全タイトル戦網羅していくのだろうか
  • 櫻井桃華と谷川浩司『光速の寄せ』選集 - 神崎蘭子さんの将棋グリモワール

    お待たせしましたわね!櫻井桃華の登場ですわ! 日はこのわたくしが、グリモ……グリモワ……えーっと、蘭子さんのブログに記事を書かせていただきますわ! ……とは言ってもですね。わたくしはそこらの棋譜じゃ満足できませんの。 確かに、これまで皆様が書いてらした熱戦の数々……実に素晴らしい将棋でございました。 ですけど、此度はせっかくこのわたくしが筆を執るのですから、もっとエレガンスで、気品に満ちた、美しい将棋について語りたいですの! そういうわけで、そういう将棋がどこかにないか事務所の皆様に相談しましたの。 すると、菜々さんが自信を持ってオススメしたい棋譜があると仰りましたの! それが……これですわ! と、言っても文字で記事を読んでいては分かりませんわね。 おのおのイメージで補完して下さいまし。ブログは心で読むものですの。 具体的には茶封筒にA4サイズの紙が何枚か入っているようですのね。 まあ、

    櫻井桃華と谷川浩司『光速の寄せ』選集 - 神崎蘭子さんの将棋グリモワール
    shigak19
    shigak19 2016/03/04
    このペースでこの水準の記事は並じゃないな/これこの調子で佐藤康光や森内俊之の回も来そうで、楽しみ
  • 【翻訳版】神崎蘭子の『第74期順位戦A級9回戦 行方-佐藤天』グリモワール - 神崎蘭子さんの将棋グリモワール

    クックック……我が名は神崎蘭子……! (こんにちは!神崎蘭子です) 闇に飲まれよ!!!! 永きに渡り我が翼は、冷たい鎖に繋がれていたわ。 (最近お仕事が忙しかったの) 天界の牢獄の中で私は私の使命を果たしながらも、下界に残したグリモワールに思いを馳せない日はなかった……。 (お仕事中もブログのこと気になってました) されど!私には永劫なる時の中で、グリモワールに魔力を注ぎ続けてくれる同胞達がいた! (だけど、事務所のみんなが代わりに書いててくれました!) 彼女たちの呪術により、我が翼は再び空へと舞い上がるわ……! (おかげでまた書けます!) みんな……ありがとう……。 そして今!我が紡ぐのは『将棋界のラグナロク』! (今回は『将棋界の一番長い日』について書きます) 書の女神が映した真実の鏡……その中でも、運命の扉を開く鍵を求めた勇者達の物語……! (文香さんが書いてくれた中でも、名人戦の挑

    【翻訳版】神崎蘭子の『第74期順位戦A級9回戦 行方-佐藤天』グリモワール - 神崎蘭子さんの将棋グリモワール
    shigak19
    shigak19 2016/02/29
    「翻訳」という発想と手法がとても面白いし、どちらかというと仰々しい美文調よりも素っ気なく身もふたもない短文を書き連ねていることの方に力量を感じさせられる
  • 神崎蘭子の王将戦挑戦者決定リーグ戦プレーオフグリモワール - 神崎蘭子さんの将棋グリモワール

    クックック、我が名は神崎蘭子…闇に飲まれよ! (神崎蘭子です!お疲れ様です!) 今宵は再びグリモワールを紡ぐことになったわ。再びこのような機会が訪れたこと、皆に感謝するわ。 (今回また観戦記を書くことになりました!みんなのおかげです。ありがとう!) 舞台は第65期王将戦挑戦者決定リーグ戦プレーオフ…魔王と芸術家の決戦の軌跡を刻むわ…! (第65期王将戦挑戦者決定リーグ戦プレーオフの羽生名人と久保九段の将棋を書きます!) 第65期王将戦挑戦者決定リーグ戦プレーオフ 先手:久保九段 後手:羽生名人 ▲7六歩△8四歩▲5六歩△8五歩▲7七角△5四歩▲5八飛 闇を掛ける翼を操る芸術家が選んだのはラファエルの翼ね。ここはウリエルの翼も考えられるところだけど、今日の芸術家はこちらに用意があるということね。 (振り飛車党の久保九段が今回選択したのは中飛車でした。ここは向かい飛車もあるところでこちらも有力

    神崎蘭子の王将戦挑戦者決定リーグ戦プレーオフグリモワール - 神崎蘭子さんの将棋グリモワール
    shigak19
    shigak19 2016/02/27
    翻訳付きなのがとても面白い/この将棋、終盤戦の収束はホントに芸術的だった
  • 鷺沢文香『将棋界の一番長い日』 - 神崎蘭子さんの将棋グリモワール

    9時30分~【約束の場所へ】 書を捨てよ、町へ出よう……とは言うものの、私は外出するときも書物を持って行く。読む読まないに関わらず、ないと何だか落ち着かない。ライナスの毛布とまではいかないけれど、それに近しいものはあるかもしれない。 将棋棋士が駒を持ち歩いているという話は聞かない。常に頭の中にあるから必要がないのだろうか。 朝の十時前、将棋会館に続々と集まってくるA級棋士達の様子を見ながら、そんなことを考えた。 今日はA級順位戦の最終局。いわゆる『将棋界の一番長い日』である。 ここでまた私が筆を執ることになったのは、我ながら少々意外な思いがする。 この観戦ブログは将棋に熱中した蘭子さんが個人的に始めたもので、アイドル仕事とは来関係がない。しかし、蘭子さんの業が忙しくなり、なかなかブログを更新する機会が取れなくなったために違うアイドルに更新を頼んだところ、いつの間にか皆が持ち回りで記事

    鷺沢文香『将棋界の一番長い日』 - 神崎蘭子さんの将棋グリモワール
    shigak19
    shigak19 2016/02/27
    思いの外ガチなA級順位戦最終局「将棋界の一番長い日」のレポートだった/過去分もなかなか凝ってる→ http://yaminomabot.hatenadiary.jp/entry/2015/12/21/192454
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